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Posted: 3 Apr, 2018 @ 1:09am

【良い点】
👍グラフィックの綺麗さと軽さ
👍ステルスで基地を開放した時の達成感
👍爆発・放火・狙撃、なんでもありのドンパチ感
👍大量のFT地点設置によるストレスのない移動
👍最初から最後まで通してCOOP可能
👍多少抜けているが便利な味方AI
👍相変わらずキャラの濃い敵キャラクター
👍いつものFARCRY

【悪い点】
👎強制的に進むストーリーミッション
👎武器の少なさ・カスタマイズ性の低さ
👎形骸化したハンティング
👎あまり代わり映えのないロケーション
👎マッチメイキングなし(フレンドとのみCOOP可能)
👎進行不能に陥るバグの数々
👎消化不良エンディング

評価項目
点数
グラフィック
8/10
サウンド
9/10
ゲームプレイ
6/10
ストーリー
4/10
総合評価
6.5/10

■ レビュー本文
今作の舞台はアメリカのモンタナ州、のどかな田舎のホープ・カウンティ。そこにはびこる、ファーザーことジョセフ・シードの率いる終末思想のカルト集団「エデンズ・ゲート」を相手に戦っていくことになる。やることは基本的に今までのシリーズとほぼ同じで、各地区で基地を制圧・解放しつつストーリーを進めていく。

敵の幹部は3つの地区にそれぞれ分かれており、各地区で敵を撃退したり破壊工作をすることで”レジスタンスポイント”が溜まっていく。このレジスタンスポイントが最大まで溜まるとその地区の幹部との決戦が始まり、3人の幹部を倒すことでファーザーとの最終決戦が始まる。各幹部もいい感じにイカれており、それぞれ毛色の違うボス戦が用意されているため、このあたりはプレイヤーを飽きさせないよう良い工夫がなされていると言える。しかし、レジスタンスポイントが一定数貯まる毎に強制的にその地区の幹部に関するストーリーミッションが進行するため、そこでゲームのテンポが悪くなってしまっているのが残念なところ。主人公はピ○チ姫ばりに拉致されてはその都度救出されることになり、プレイしているとああまたこの展開か、とうんざりしてしまうこととなる。おまけにパートナーを連れていても拉致時とボス戦は1人(COOPだと2人)きりで共闘感が余り感じられない点もプレイしていて気になった。

ストーリー関連ミッションのテンポの悪さは残念ではあるが、基地の解放や面白おかしいサブミッション、宝探しなどの要素はこれまでのFarcryシリーズが楽しめているのであれば間違いなく楽しめる水準だと言えるので安心して欲しい。また、今作ではパートナーとなる味方AIを最大2人まで連れて歩けるようになっており、それぞれが持つ固有の能力は戦闘やステルスにおいて非常に役に立つので、どんどん活用していくとゲームをより楽しめるだろう。

ロケーションに関しては、アメリカのモンタナ州にあるのどかな田舎ということもあって、3や4程の秘境感がなく、マップ自体も高低差に乏しくちょっと物足りない感があった。景観は素晴らしいがどこにいってもあまり代わり映えがせず、似たゲーム性のUBI製ゲーム、Ghost Recon Wildlandsと比べるとどうしても見劣りしてしまう。シリーズおなじみのウィングスーツも出番が減ってしまい、パークを取得してFT時にエアドロップを選択できるようになるまでは日の目を見ることがない。

これまでのシリーズから引き継いでいる要素に関しては今作でも大体楽しめるものとなっているが、Farcryシリーズの特徴の一つであるハンティングに関しては今作では形骸化してしまっている。これまでだと集めた動物の皮でクラフトしたり、クラフトのために特殊な敵をハントしにいったり、ハンティングにしっかりと意味があったのだが、今作では集めた皮はただ単に売るだけという換金アイテム扱いになっていしまっている。一応それぞれの動物の皮を一定数集めることでパークポイントがもらえるのだが、そもそもパーク自体がそれほど魅力的なものが揃っているわけでもなく、必要そうなものをいくつか取ったらあとはそこまで必要でもないという状態になってしまっている上、パークポイント自体も他の方法で簡単に手に入ってしまう。加えて、今作では武器の種類が乏しく、カスタマイズにおいてもサイトとサプレッサーを1つずつアンロックしてしまえばそれで終わりという程度になっているため、そこまで金が欲しくなるという場面も少ない。装備品のアップグレードのために皮を集めるのが面倒に感じるユーザーも当然いたのだろうが、自分としては今作のハンティングの仕様は少しばかり寂しく感じてしまった。

以下エンディングについてのネタバレ含む

そして、今作において最も評価が分かれるであろう点が、なんとも後味の悪いエンディングである。ファーザーとの最終決戦時にプレイヤーには「逃げる」か「戦う」の2つの選択肢が提示される。ここまでプレイしてきたユーザーの殆どはおそらくここで「戦う」を選ぶだろう。しかし、この選択による結末はバッドエンドに直行。世界はファーザーの言ったとおり、本当に核によって崩壊を始め、これまで協力してきたレジスタンスの面々は全滅。最後はバンカーでファーザーと2人きり取り残され物語は幕を閉じる。なんとも救いようがない。結局物語冒頭でファーザーを捕まえずに立ち去るのが最も賢い選択だったのである。このエンディングに辿り着くためにさんざん敵を殺して仲間を失ったのかと思うとやるせない。自分としてはこのエンディングはいただけない。


■ 総評
ここまで悪いところばかりクローズアップしてしまっているが、全体的にはいつものFarcryという感じで、基地解放や幻覚世界での戦闘など、これまでのシリーズを楽しめているのであれば変わらず楽しめる出来にはなっていると思われる。あらは目立つがベースはしっかりとしているので、クリアまでは楽しくプレイすることができた。また、今作はフレンドとストーリーミッションを含めて最初から最後までCOOPでのプレイが可能となっており、この点は今までのシリーズよりも良かったといえる。やっぱりこのシリーズは馬鹿なことをして騒ぐのが楽しいので、この仕様はありがたかった。欲を言えばフレンド以外ともマッチングできるようにもしてほしかったところ。総合評価は上でも書いている通り6.5/10と手放しで褒められる出来ではないが、クソゲーと言って投げ捨ててしまうのはもったいないため、様子を見ている人は半額程度まで値下がりしたくらいで購入を検討してみてはいかがだろうか。
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4 Comments
Zombine 3 Apr, 2018 @ 4:13am 
しかも強制的にさらわれるもんだから質が悪い
せめて回避するルートがあれば印象も大分違ったと思うんですがねぇ
H-32 3 Apr, 2018 @ 3:57am 
ほんと今作の主人公は攫われすぎですよね・・・
1作品のメインストーリーのみでカウントしたとしても
きっとゲーム史でもTOPに残るぐらいの回数攫われてる・・・
Zombine 3 Apr, 2018 @ 2:15am 
今回は特にエンディング見たあとの徒労感が激しくて・・・
ファーザーは正しかった!主人公は備えてきた人たちを殺して回っていた!とか突きつけられてもなぁって感じ
風刺とかももちろんあるんだろうけれど、抵抗する選択肢を選んだらせめてファーザーとの決着ぐらいは付けさせてほしかった
Saoloto[ラブライバー] 3 Apr, 2018 @ 2:08am 
UBI製になってからシリーズ通してスッキリしないエンディングは恒例