3月

やわらかな陽射しが
和煦的阳光

入り込むようになる
充盈照入

言い表せないやるせなさを
把无以言表的百无聊赖

そっと包み込んでくれた
轻轻地包裹了起来

4月

幸せと散歩する予定だったはずが、
原本计划与幸福一同散步

海の向こうから、憎悪が、殺意が、
从海的那边传来的，憎恶、杀意

それと少しの優しさが
以及些许的温柔

浜辺に打ち上げられた
被拍打在了沙滩上

5月

大きな怪獣が海から現れて、
巨大的怪兽从海中现身

ぼくらの街は壊されていった
我们的街道被破坏殆尽

ちっぽけないのちなのだと、
生命是如此微不足道

みんなが気がついた
大家察觉到了

6月

何か言えたらよかったな
要是能说些什么就好了

何も言えなかったから
结果却什么都没说出口

なんて言うなら、言えばよかった
要这么说的话，明明说出来不就好了

それだけのことが、
仅是这样的小事，

どうにも難しかった
也艰难得令人无可奈何

7月

すっかり街も静かになって
突然间街道也变得安静

あれだけうるさかったテレビも、
就连嘈杂不堪的电视、

SNSも、動かなくなった
还有SNS也是，都一动不动了

耳鳴りも、もうしなくなった
连耳鸣，也消失了

8月

光の雨が降り注いだ
下起了光之雨

9月

遺されたビルや車の跡
遗留下来的大楼和轮胎印

こういうのがきっと
这些一定能够

映画やゲームで見た古代文明になる
变成在电影和游戏中看见的古代文明

そんなことを考えていないと
不想着这种事情的话

やっていけそうにもなかった
就无法再坚持下去了

10月

指先が悴んだ
指尖僵住了

例年よりずっと早く雪が積もった
积雪出现得比往年更早

まるで、
就像是，

流れすぎた血を隠すみたいに
想要把流淌过多的血液藏起来一样

11月

つまらない御伽話を考えることに
想着无聊的童话故事

とっくに飽きてる自分に気がついて
意识到自己早已感到厌烦

なぜだか涙が出た
不知为何眼泪流了出来

12月

泥水から人間を作り出す
用泥水制造人类

実験に成功した
实验成功了

13月

宇宙人が地球に攻めてきた
外星人来占领地球了

14月

昔の恋人から連絡があった
曾经的恋人来联系我了

15月

第3658次世界大戦が勃発した
第3658次世界大战开始了

16月

アンドロイドたちが人権を訴え、
人工智能呼吁人权，

反逆を開始した
开始造反了

17月

お母さんの料理が恋しくなった
好怀念妈妈的料理

18月

もうだれもことばを使わなくなった
再也无人使用语言了

19月

その先で君に会いたかった
未来还想和你见面

ひとつ またひとつと水滴になった
一个、又一个化作了水滴

空に翳すグラスの底
遮住天空的玻璃瓶底

透かしてみれば
若透过去看

綺麗になれば
会更加美丽的话

愛していられたら
若被爱着

些細な細胞に宿るそれが好き
寄生于微小细胞中的它令人欣喜

いまこの星に願うのは
现在向这颗星许愿

溶けたいから?
是想要溶化吗？

夜の相槌の裏には誰かの影が見えて痛い
夜幕附随之处瞥见的某人身影 令人心痛

その瞳が綺麗だと言えない弱さが
无法对那双眼眸说出赞美 这份懦弱

幼さゆえの罪でも それでも いい
即使是因幼稚犯下的罪、那也、没关系

せめてきみがいれば
至少有你在的话

タラリラタリラタ
静かな警告を拒む冬が好き
我就会喜欢抗拒着静谧警告的冬天

今更妄りに歌うのを
事到如今仍在肆意歌唱

夢見てる?
在做着这样的梦吗？

夜の相槌の裏では誰もが神に銃を向ける
夜幕附随之处有人将枪口对准神明

愚かささえも愛しいと言えない狡さが
无法说出愚笨也令人疼爱 这份狡猾

幼さゆえの罪でも それでも いい
即使是因年幼犯下的罪、那也、没关系

せめてきみがここにいれば
至少有你在这里的话

せめてきみがいつかわらう
至少你终有一日会露出笑容