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Posted: 10 Dec, 2023 @ 7:25am

Ver.2.61よりゲーム開始。Ver.2.82にて全実績解除、45時間半要しました。単に実績獲得だけを目的とするなら20時間程度で可能かと思われます。ファイルサイズは約10GB。スマホアプリのグラブルは遊んだことがありません。

Pros:
  • キャラクター造形が秀逸
  • カットイン演出が格好いい
  • 簡易入力により入力ミスしづらい
  • クールダウンによる駆け引き
  • これはこれで面白いRPGモード
  • オンライン対戦に依存する実績がほぼない

Cons:
  • オンラインロビーで対戦待ち時間が暇

対戦格闘ゲーム下手も入りやすい親切設計が光る

 一時期放映していたアニメは拝見したことがありますが、冒頭にも記載した通り原作となるスマホアプリのグラブルを一切知りません。昇龍拳は辛うじて出せるものの咄嗟には出せず、真空波動拳はままならない程度の格闘ゲーム実力しかありません。そんなぽんこつプレイヤーが本稿を書いていることを前提としてご承知おきくださいませ。

 そんな私ですが、本作は格闘ゲームとしてかなり入りやすい類だと評したいと思います。まずは何の興味がない人が見ても、惹かれるところがあるビジュアルが挙げられます。くっきりとした陰影を伴うアニメセルシェーディングで描かれたキャラクター達は影の付け方が漫画のようであり、本当にアニメを見ているかのような造形で秀逸です。Guilty Gearなどでノウハウが蓄積されているのでしょうか、Arc System Worksさんの画作りには安心感があります。
 それらが綺麗なエフェクトを纏い、声優さんに声を当てられて、息を吹き込まれています。格闘ゲームである本作ではさらに60fpsで意のままに操れ、挙動からキャラクター性を感じることができます。風格を感じるパーシヴァルさんの佇まいや、半身を捻りながら鞭を構えるフェリさんなど、モーションなどもひっくるめてキャラクター造形が素晴らしいです。

 造形が推しポイントの一つである本作ですが、中でも奥義や解放奥義を使用した際などのカットイン演出がめちゃくちゃ格好いいのです。アニメ風のカメラでの見せ方が為されており、一時的にモデルの差し替えなどを行いながら派手なエフェクトと共に描画される様は爽快そのものです。特に二ラウンド目で解放奥義を放ったときはBGMが切り替わり、まだとどめを刺していないのにBGMのせいで勝利を確信してしまうほど高揚感があります。本作はリプレイをコマ送りできるのですが、この解放奥義演出を撮影するととてもスクリーンショット映えします。お試しあれ。

 解放奥義演出が格好いいと記述しましたが、これらは一般的な格闘ゲームでの入力方法(本作ではテクニカル入力と呼称されている)ですと俗に言う真空波動拳コマンドになります。本作では簡易入力によりコマンドが簡略化されており、咄嗟にアビリティなどを出しやすくなっています。格闘ゲームが難しいのは思った通り正確に操作できるようになるために、莫大な練習時間を要する点です。そこが解消されており、咄嗟に対空技が出せる。こんなに嬉しいことはない。本稿起稿時だとSF6などがそうした時流に乗っていますが、2020年で既に導入していたのは先見の明があってSUGOI。またほとんどのキャラでアビリティや奥義、解放奥義のコマンドは統一されており、キャラごとにコマンドを覚えなくて良いのも遊びやすいです。

 本作の特徴としてはアビリティ個々にクールダウン設定があります。画面上部のアビリティアイコンUIで自身と相手のアビリティが利用できる状況かどうかを常に読み取ることができるため、対空技を先に出させておいて相手のクールダウンを誘ってから飛び込むような駆け引きを行うことができます。おそらく原作の仕様を少し踏襲しているのでしょうけど、格闘ゲームなのにRTSやMOBAっぽいエッセンスを感じることができるのは新鮮です。

 対戦部分を先に取り上げていましたが、本作には一人用のRPGモードもあります。仲間を少しずつ増やしていき、レベルアップさせながら武器の強化を行っていきます。原作を知らなくとも空の世界でどのようなことがあったのか、なんとなく分かるように作られているのがありがたいです。一部の武器は武器スキンとして反映され、対戦モードへ還元できるのも嬉しい。ストアで最初から使えるようにバラ売りされていますが、たぶん頑張れば揃えられるのだと思います。撮れ高のたかい巨大な星晶獣とのバトルやパートナーキャラとの共闘、ローカルまたはオンラインCoopもできるのでここだけでしか楽しめない要素があるのは確か。対戦の腕前に自信がなくても、レベルとパラメータを上げまくればゴリゴリに力押しできるのも安心。

 格闘ゲームだとよくありがちなのがオンライン対戦の実績。特にランクマッチ絡みのものは一部の限られた腕前を持つ人しか取ることができません。幾らゲーム仕様を初心者に寄せていたとしてもそのような実績を見たとき、「コンプリートできないなら買わない」という選択肢があることを開発者は知るべきかもしれません。本作にもオンライン対戦の実績があるにはありますが、オンライン対戦で一勝するだけとかなりハードルが低いものになっています。他はほぼ一人で獲得できるものばかりで、実績の獲得難易度はかなり低めで優しいです。


 残念なのはパブリックなオンラインロビーで対戦待ちしている時間が暇なことです。絵文字などを交えたチャットやエモートによる交流は楽しいのですが、近年の対戦格闘ゲームでは大体搭載されている観戦機能がないのが唯一の残念ポイントです。幸い次回作ではVer.1.1より搭載されているようです。


 原作のことを全く知らずでも結構長く遊んでいました。私が開始したVer.2.61の頃にはもうそんなことはなかったと思うのですが、初期の頃は色々とバランスがおかしかった(特にフェリさんが)みたいです。Ver.2.80で追加された無敵を伴うタクティカルムーブや強制割り込みのオーバードライブなどにより、今は結構遊びやすくなっていると思います。キャラはカッコカワイイですし、世界観解説やタクティクスモードなど対戦格闘ゲーム初心者にも十分遊んで欲しいという熱量が伝わりました。次回作も遊びたいと思います。
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2 Comments
Elímínv†e 22 Jul @ 1:53pm 
:ilike:
𝑺𝓪𝓴𝒾 10 Dec, 2023 @ 8:13am 
:cupup: