Recent reviews by tatu13[JP]

2023年どころか数年に1度レベルのクオリティの高いアクションゲーム。
直感的で操作しやすく爽快なアクションは、左右のバチを振って次々敵を薙ぎ払う気持ちよさを楽しませてくれる。
ステージクリアに必要な要素も余分に配置してあり、死んでもお金が減るだけですぐチェックポイントから戻れる為、
単にクリアするだけなら簡単だ。
ところがコレクションを集めたりとやり込むと細かなヒントを見逃さずにステージを歩き回る楽しみが出てくる味わい深い絶妙なレベルデザインをしている。

コレクション要素もどこを見落としたかがわかりやすくなっていたり、ヒントがちゃんと設置してあったりと遊びやすさにも気配りを欠かさない。
敵や回復アイテムのデザインにまで細かな遊び心を感じる、まさしく傑作と言って差し支えない出来だった。

ストーリーのオチが伏線撒くだけ撒いて投げっぱなしなのはいただけないながらも、全体的には十分楽しめた。
10数年ぶりの新作ながら、やはり大量のゾンビを協力して思い思いの得物でなぎ倒す快感は依然衰えを知らず、
さらにはこのために開発したゴア表現システムによって更に血みどろでグログロな演出を楽しむことができる。
バットやハンマーで殴り倒す、カタナで切り刻む、銃火器で頭を吹き飛ばす。どれもそれぞれ違ったゴア表現が味わえるだろう。
武器の改造が前作までと違って可逆式になっており、状況に応じて切り替えられるのも有り難い。
Perkカード類も、尖ったビルドの作成から「これ絶対ぶっ壊れだろ！！」って便利スキルまで幅広く揃っており、カスタマイズが楽しい。
続編を見越してのぶった切りエンドかもしれないが、この出来なら是非とも続編を期待したいと思える出来にはなっていると私は思う。

自分のPCはHalf-Life:Alyxが問題なく動く環境なのだが、何故かこのゲームはパフォーマンス重視にしても異様に重く、視界を左右に振ると小刻みに震えて速攻で酔いが回ってくる。
そもそもダッシュもロクに機能しないので、序盤の水中から浮上する石がまともに掴めずゲームの進行も困難。
さすがにプレイは無理。

前置きとして。
リリース当時は稀に進行不能バグが発生したり音が鳴らないバグ等があるので、もう少し修正を待ってもいいと思う。

それでも、個人的にはとても楽しめる1作だと感じる。
まさしく圧倒的な自由度のメック制作。二脚でも、多脚でも、ホバーでも車輪でもOK。
武装も手に持ってよし、取り付けて良しと至れり尽くせり。
アクセも充実しているので、まさに人の数だけカスタムがあると言えよう。
一度手に入れたパーツは、資材を消費して再生産も可能だ。

弄るだけでなく、フレンドと一緒に遊び、かっこいいメカや面白いメカに触れるのもきっと素敵な時間になるはずだ。

戦闘に関しても、大量のロボを自ら組んだ機体で蹴散らす快感はやはり最高だ。
銃は付ければ付けるほど発射できるので、弾幕で大暴れするのも爽快だ。
主兵装のロックオンが無いため、空の敵等はロックオン式のミサイルで対処する必要があるが、それでもサクサクと処理できた。

少し気になる点としては、発売を焦ったのか、前述の通りリリース時点では少々バグが多いことだ。
幸い、取り返しのつかないバグは今の所遭遇していないので、Bethesdaゲーを遊ぶような心持ちでリセットを押すだけでいい。

後はフレンド専用ルームを作成する際、フレンド招待機能の代わりにフレンド全員に招待を飛ばす仕様になっているのも何とかしてほしい。流石にフレンド全員買うほどメカキチではないぞ。
2023 12/18追記：翌日のアプデで、マウス加速度の可変実装と共に修正された。すぐに致命的な不満点を解消してくれるのはとても助かる。

総評としては、荒削りながらも十分楽しめるゲームだ。
安くなってから、フレンドと一緒に買っておバカなメカを作ってゲラゲラと笑うのもきっと楽しめるだろう。

2024/08/20追記
ヒューストンの脱獄と共に大きなテコ入れが入り、かなり遊びやすくなった。
人質交換で得られた回復アイテムを運搬できるようになり、自分で使用したり分け与えたりできるようになったことで、
回復するアーマーじゃなくとも継戦能力が大きく向上した。
テッキーやドーザーがこれらを落としてくれるのも非常にありがたい。
クローカーも付近に居る際に音が鳴るようになり、急に現れて蹴られることも少なくなった。
シングルモードもβ版とはいえ実装され、一通り遊べる地固めは終わったように感じる。
ようやく人に勧められるぐらいの段階まで来た。
あとはコンテンツの拡充、期待してます。

2024/04/21追記
リリースから半年経ったが、残念なことに未だ改善には程遠い。
クイックプレイの実装は予定されているが、未だにロビーブラウザの機能すらなく、LOUDとSTEALTHが入るまでわからない問題は解決されていない。
依然としてサーバは重く、日本からでは接続しても何分もロードにかかったり、処理落ちが激しい状態が続いている。
アーマー問題も完全回復するアーマーが実装されたり、経験値システムもプレイで加算が実装されたものの、
今も何度も周回でのプレイを強いられるくせにコンテンツ数は少なく、プレイバリューに乏しいと言わざるを得ない。
正直なところ、半年でこのレベルだと年単位で改善を見ていかざるを得ないだろう。
現時点では1000円ぐらいまで落ちてきたら買いレベルのゲームだが、それなら同じ値段出してセール時にPayday2を買ったほうが絶対に楽しめる。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
未完の大器

肉盾やオーバーキルウェポンなど前作から確かにパワーアップした。
Con値の廃止で、ステルスからラウドにシームレスに移行できるようになったのも褒めるべき点だろう。
しかしながら、逆にマイナスになってしまった点も散見される。

経験値がチャレンジ制になってしまっているのは本当にどうにかしてほしい。好きなようにやればやるだけ旨味があるわけではなく、チャレンジを意識してやらなければ進まないのはひたすらに辛い。

アーマーが完全回復しなくなったのはいいのだが、如何せん敵があまりに硬すぎて頭を狙わない限りマトモにダメージが通らない。制服警官や警備員以外どの難易度でも前作の茶スワ並と考えたほうがいいだろう。

そして何よりマッチングが酷すぎる。
サーバールック機能すらなく、やりたいミッションを選んだらラウドやステルスの表記もなく適当に放り込まれる。
おかげで野良で何十時間もやって二人以上とマッチングしたことが一度しか無いほどだ。
フレンドが居ない限り、これではすぐに飽きが来ると思う。

幸いにしてOVERKILLはこれらの不満点を改善すると言ってくれたが、それまでユーザーを留め置けるかが問題だろう。

最後に改めてだが、間違いなく前作より面白く、パワーアップしている点も見受けられる。
今はこの不満だらけの未完の器が、立派な作品に仕上がることを遊びながら待つことにする。

いろんな武器を使いまく「らされる」デザイン、古き良きラン＆ガンを「強制される」ゲームデザイン。
そしてひと目で分かるわけもなく、複雑でストレスフルなマップ。
理不尽を詰め、わかりやすさを捨てたこのゲームはカジュアルを切り捨てたハードコアなゲーマーに最適だ。

このゲームを見て某ナムコ製フライトシューティングを思い浮かべる人は多いだろう。

･･･概ねその通りだ。
多数の飛行機に大量のミサイルを搭載し、敵味方の無線が入り乱れる空域で巨大兵器とやり合う事さえある。
だが待ってほしい、これは決して「パクリ」などではない。
ただの模倣ではなく、意識した上で褒めるべき点も多数ある。これは「リスペクト」と呼ぶべきだろう。

航空機のウェポンベイに搭載できる特殊兵装は最大3種類まで選択することができ、航空目標と地上目標とで臨機応変に使い分けることが可能だ。対地攻撃用爆弾と対空多目標ミサイルを同時に積む事ももちろんできる。
ブリーフィングにて敵航空目標と地上目標の割合も表示されるので「しまった、対地攻撃もしたいのに！」ということが大きく減らせるのだ。
搭載できる装備の種類も1機につき2,3種類なんて無粋なことはなく、対空ミサイルに爆弾、ロケット砲にガンポッド（ガンポッドですら何種類もある！）と選択の自由度が非常に高く、カスタムのしがいがあるのだ。
複数回選択することで残弾やロックオン個数さえ増やせてしまう、この装備システムの自由度の高さが一番感動した点だ。
機体の種類も非常に多く、どれもそれぞれの作戦に応じた性能をしている。攻撃機で大量の対地ミサイルをばらまくもよし、ファイターで華麗に空戦を決めるもよしと選びがいがある。機銃でさえ搭乗機によって性能が変わってくるのだ。
世界観およびストーリーもちゃんと設定されており、キャラクターも濃く没入感が高い。
また空戦ではエース機の体力もちゃんと表示され、どれぐらいダメージを与えれば撃墜できるのか可視化されている。
そしてクリア後の隠し機体２種も相当思い切った性能をしていて、買って試してみる楽しさは十分にある。
基本のフライトシューティングの面白さもさることながらプレイしていてストレスが全体的になく、ゲームとして非常に楽しめる作品だと感じた。

「それでもアレやればいいじゃん」と無粋な事を言うのはこの際よそう。こんなにもクオリティの高いフライトシューティングが世に出た事は素直に喜ばしい事である。
新たな選択肢を与えてくれたこのゲームの事を、私は祝福し感謝したいと思う。

自由度に関しては全シリーズにおいて最高といえる。
武器も全て自由にカスタマイズする事ができ、乗り物の種類も多い。

だが１つ。たった１つだけでおすすめできない理由がある。
ストーリーは絶対にやるな。アーケードやDLCだけやるんだ。
あのストーリーが無ければ最高だった。

正直めちゃくちゃ面白すぎて困るぐらいだ。
移動アクションはスムーズかつ軽快で俊敏な動きができ、ただ飛んだり跳ねたりするだけでも楽しい。
落下などでストレスが溜まる事もなく、自在に回避しながら攻撃もできる。
戦闘は基本銃で撃つか剣で斬るかだが、武装も非常に多彩かつ凝ったデザインのものばかりで目にも飽きさせない。
近接武器だけでも標準的な刀から二刀流や太刀にチェーンソーなど攻撃方法も見た目も様々であり、
射撃武器もピストルからライフル、果てはレールガンや弓矢なんてものも取り揃えている。
それらの武器は時折手に入るアイテムで強化でき、その強化も純粋な性能アップから、
チャージショットやファニングショットができるようになるもの、更には二丁拳銃やタレットにしたり、火や氷などの属性をつける事すらもできてしまう。
前作プレイ済みの人間ならすぐに思い出せる、未プレイでも解りやすい剣技で相手をバッタバッタと切り倒す快感もあり、プレイしていて苛立つ事が全体的に少なく、非常に気持ちよくプレイできる。
私はCoopプレイはまだしたことないので書けないが、シングルだけでもボリューム満点でとても満足できる内容だ。

~~実に残念な作品。METRO2033の正当な上位互換バージョンと言っても過言ではないが、とかくゲーム自体が不安定の一言に尽きる。
戦闘中にクラッシュ、ポーズ中にクラッシュ、コンフィグ中にクラッシュ、クラッシュ、クラッシュ、クラッシュ･･･
これは最早ポストアポカリプスを体験するリアルなゲームではなく、ひたすら襲い来るクラッシュに怯えるクラッシュシミュレータと言っても過言ではないくらいだ。
どれだけ解決法を調べようとも存在せず、また別の条件でクラッシュする。正直もううんざりなくらいだ。
その上、何ヶ月経っても修正はされず、放置されているのかと思いたく成る。
海外版のプレイヤーは問題なく楽しめるだろうが、日本のプレイヤーは間違いなく買ってはいけない。セールで500円でも、だ。~~

2024/04/15追記
15周年記念として無料配布されていたの機に再ダウンロード。
不具合が修正されたのか、性能が追い付いたのかは不明だが問題なくプレイできた。
こうなるとラストライト以降のカスタマイズの自由度で2033の世界観が楽しめるので実に面白い作品となっている。