2022/12/05: 改訂

全実績解除したので、ここまでの経験を活かしてレビューを書いてみようと思います。
まず最初に、私自身が、都市疾病というかなり序盤の段階で行き詰まってしまった経験があります。難しいというよりかは、ギミックを理解する力や、カードゲームというジャンルを不得手とするのが影響した感じです。ちなみに私は、「Shadowverse」というカードゲームに容易されているチュートリアルをクリアすることすら困難とします。技量が終わっています。
そのため、「カードゲームの経験が無い......」「うまく理解できている感じがしない......」と、少しでも思ったのならば、攻略Wikiを読むことを推奨します。
考えて楽しむことも醍醐味ですが、行き詰まってストレスを抱えてしまえば本末転倒です。

主な戦闘システムは、デッキを構築し、相手の耐性などを考えながら、適切な攻撃属性を用いて攻撃していくカードゲームです。また、一定のミッションをクリアしていくことで、「幻想体戦」というモノが出てきます。幻想体戦では、基本的なカードゲームのシステムから一変、ギミックを理解して、パズルゲームのように対象を制圧していくことになります。
幻想体戦での、ギミックの難易度の振れ幅はとても大きく、非常に容易なものから極めて困難なモノまで、個人差こそあるとは想いますが、多様なギミックが存在します。
一部の難易度の高さは、私が攻略Wikiの閲覧を推奨する要因の一つとなっています。

ここまではゲームシステムについての批評ですが、次はストーリー部分について話していきます。
今作を制作・販売している、Project Moonという企業が作った「Lobotomy Corporation」の続編であり、世界観を共有しています。
大まかなジャンルとしては、近代ディストピア的な世界観です。
世界は一つの巨大な組織が大々的に支配しているし、庶民達は必死になってその組織に属するために生涯を費やしていく......というのがこのゲームでの世界観での常識です。こわい。
例として挙げると、前作に登場した「セフィラ」と呼ばれる存在は、今作では「指定司書」として、風貌などを新たにして再登場していたりします。
前作をプレイしていない場合でも、今作のストーリー中で見ることが出来る、幾つかの補完や振り返りを通して、断片的に情報を得ることは可能です。ですが、その断片的な情報の中に、前作に於ける致命的なネタバレを孕んでいるため、私としては前作をクリアしてから今作をプレイすることを推奨しています。

今作から登場するキャラクターたちも非常に魅力的。精細に描かれたイラストであったり、声優の方の名演が光ります。Project Moonは、声優のオーディションをキャラクター毎に行っており、キャスティングに非常に気を遣ったと語っています。
これらのProject Moon側の努力は、社会の隅でひっそりと暮らし続けるホームレス、暗殺を業務とするフィクサー集団、狂気に満ちたサーカス団......多種多様なキャラクター達の魅力を表現しきることに成功しています。

ある程度のカードゲームに対しての造詣を持つ人であったり、そうでない場合でも攻略Wikiを読むことに抵抗がないならば、間違いなく楽しめるゲームだと思います。
そして繰り返しますが、ストーリー面での理解度を深めるために、前作「Lobotomy Corporation」のプレイを推奨します。
長文を御覧いただき、ありがとうございました。