難易度剣客（ノーマル）で3周クリア、全実績解除済み

江戸を舞台にした聖杯戦争ということでどうなるかと思ったが、期待以上に楽しめた。要所に挿入されるムービーは見ごたえがあり、ちょっとしたイベントのモブに至るまでガチのフルボイスで、声優陣の演技も皆キャラに合っていて良好。自分がFateのファンなのもあり、運命構図をはじめとした随所に散りばめられたオマージュや、FGO等でおなじみのサーヴァントの登場にはにっこりし、初めて見るサーヴァントには興奮しつつ真名何だろうと考察したりしながら、先の展開が気になって睡眠不足になりながら一気に読み進めてしまった。途中、話の分岐のさせ方やまとめ方にやや雑さを感じもしたが、終わり良ければ全て良し、今作のタイトルを体現したような最後のEDまで見終わった後は確かな満足感があった。それはやはり話の根幹をなすキャラクターが魅了的に感じられたからで、基本的には伊織・セイバー陣営視点で進んでいくのでこの二人にはとても愛着が湧くし、メインの合間に自由な寄り道として発生する異傳（サイドストーリー）で他陣営視点の話も補完されていて、聖杯戦争ならではの主従の因縁みたいなドラマを感じさせてくれて大体みんな好きになれた。個人的にはアーチャー陣営がいち推し。
基本的な攻撃は、通常攻撃n回から強攻撃に派生するいわゆる無双アクション。そこに使用回数制限のある魔術や、セイバーとの協力技、ゲージを使用しての共鳴絶技やサーヴァントとの交代、いつでも任意で切り替え可能な剣の型などの要素が加わって、単に脳死でボタン連打するだけではない仕上がりになっている。対する敵には外殻ゲージというものがあり、これを削りきるまではほとんどダメージを与えられず、育成を進めて対応するスキルを取得するまでは、攻撃が弾かれて逆にこちらが隙を晒してしまうことに。外殻持ちは大体常時スーパーアーマーなのもあり、最初は数少ない攻撃チャンスである敵攻撃後の僅かな隙にちくちくと短めの攻撃を差し込んでいく窮屈なターン制バトルになりがち。とはいえ共鳴絶技などでいつでも大きめの隙を生み出せるし、サーヴァントに交代すれば気持ちよく削れる上、スキルやアイテムが整えばゴリ押しも可能なので、ボス戦に限定すればそこまで気にならず、程よい難易度で緊迫感をもって戦いを楽しめた。問題があるとすれば雑魚が全体的に固く、頻繁に外殻持ちが紛れているため倒すのに無駄に時間がかかりがちなことで、テンポが悪く、連戦していると面倒くささが勝ってしまったのでそこは残念。あとは、戦闘中にセイバーが色々喋りかけてくれたり、たまに致死攻撃を庇ってくれるなど、アクションRPGならではの共闘感の演出を感じられるのはキャラゲーとして評価点。宝具演出もどれもクオリティ高かったように思う。スキップ出来ないのはご愛嬌。
江戸の町並みをそれっぽく再現したマップの作りこみは素晴らしく、それぞれの町ごとにしっかり個性があるし、例えば浅草なら、うらぶれた長屋、自然の中に神社が佇む町外れ、屋台が立ち並び庶民で賑わう雷門周りなど、同じマップでも色々と雰囲気の変化があって感心した。初めて訪れる際、あれこれ目を輝かせて反応してくれるセイバーについて回ればちょっとした観光気分が味わえるかも。しかし、RPG的に言えば、会話できる住民の数は限られており、サブイベント的なものも少ないため、人々の営みや世界観の広がりを、視覚的に想像する以外には感じずらいのはやや寂しいところ。また、一応ダッシュは可能なもののマップの広さに追い付いていないというか、マップに点在するアイテムを拾いたいときや、ちょっと店（町の出入口からやたら遠くに配置されがち）で買い物したいとき、あちこち歩かされるお使いイベント中など、移動が煩わしく感じることがままあった。拠点となる浅草以外でも、開始地点を複数から選べたらストレスが減ってよかったと思う。
全てのEDを見るために周回する過程で大半が自然に達成できるので、時間はかかるもののすべおめはそれほど難しくないほう。ただし、雑記帳の項目埋めだけは、何が不足しているかゲーム内で確認できない不親切仕様のために達成難易度高め。関連する一部セイバーやモブ住民との会話、あるマップの初訪問時のアイテム回収などが時限取り逃し要素となっているので注意が必要。加えて、選択肢次第で真名を教えてくれない（＝全宝具使用、全異傳を見た実績が達成できない）サーヴァントが一人いるので気を付けよう（２敗）。
・ お値段
ちょっと高い・・・高くない？DLCの配信もまだまだ先になりそうなので、Fate好きで今すぐやりたいどこかでネタバレ見るのも耐えられない、という方以外はセールを待ったほうが良いかも。
・エンドコンテンツの充実度
周回して強くなっても、ストーリーを進める以外には回想戦ぐらいしかやることないので、欲を言えばもう少し何か欲しいところ。せっかくアクションが用意されているキャラが少なからずいるのだから、本家無双にあるような謎のミニゲームや謎の対戦モードみたいに、いつでも好きなキャラを操作して遊べるコンテンツとかもあれば嬉しい。
・ニトクリスが出てこない
褐色かわいい偉大なるファラオが登場しないとは何たるフケイ！DLCでの追加に期待したい
シナリオの良さでいえば『Fate/EXTRA CCC』や『Fate/EXTELLA』も素晴らしかったが、ゲーム性も加味すると、今作が今までのFateのアクション、RPG作品としては総合的な完成度では一番だと思う。なので元からfate好きな人ならまず購入して間違いないだろうし、話も独立しているので、興味があるならここからFateに触れていくのも全然ありかと。ただ、アクション要素などのストーリー以外の部分のみに期待して手を出そうか検討している方がもしいれば、それはちょっとおすすめしかねる、そんな感じのアレです。個人的には大満足。DLCも楽しみ！

難易度剣客（ノーマル）で3周クリア、全実績解除済み [h2] ストーリー・キャラクターについて [/h2] 江戸を舞台にした聖杯戦争ということでどうなるかと思ったが、期待以上に楽しめた。要所に挿入されるムービーは見ごたえがあり、ちょっとしたイベントのモブに至るまでガチのフルボイスで、声優陣の演技も皆キャラに合っていて良好。自分がFateのファンなのもあり、運命構図をはじめとした随所に散りばめられたオマージュや、FGO等でおなじみのサーヴァントの登場にはにっこりし、初めて見るサーヴァントには興奮しつつ真名何だろうと考察したりしながら、先の展開が気になって睡眠不足になりながら一気に読み進めてしまった。途中、話の分岐のさせ方やまとめ方にやや雑さを感じもしたが、終わり良ければ全て良し、今作のタイトルを体現したような最後のEDまで見終わった後は確かな満足感があった。それはやはり話の根幹をなすキャラクターが魅了的に感じられたからで、基本的には伊織・セイバー陣営視点で進んでいくのでこの二人にはとても愛着が湧くし、メインの合間に自由な寄り道として発生する異傳（サイドストーリー）で他陣営視点の話も補完されていて、聖杯戦争ならではの主従の因縁みたいなドラマを感じさせてくれて大体みんな好きになれた。個人的にはアーチャー陣営がいち推し。 [h2] 戦闘について [/h2] 基本的な攻撃は、通常攻撃n回から強攻撃に派生するいわゆる無双アクション。そこに使用回数制限のある魔術や、セイバーとの協力技、ゲージを使用しての共鳴絶技やサーヴァントとの交代、いつでも任意で切り替え可能な剣の型などの要素が加わって、単に脳死でボタン連打するだけではない仕上がりになっている。対する敵には外殻ゲージというものがあり、これを削りきるまではほとんどダメージを与えられず、育成を進めて対応するスキルを取得するまでは、攻撃が弾かれて逆にこちらが隙を晒してしまうことに。外殻持ちは大体常時スーパーアーマーなのもあり、最初は数少ない攻撃チャンスである敵攻撃後の僅かな隙にちくちくと短めの攻撃を差し込んでいく窮屈なターン制バトルになりがち。とはいえ共鳴絶技などでいつでも大きめの隙を生み出せるし、サーヴァントに交代すれば気持ちよく削れる上、スキルやアイテムが整えばゴリ押しも可能なので、ボス戦に限定すればそこまで気にならず、程よい難易度で緊迫感をもって戦いを楽しめた。問題があるとすれば雑魚が全体的に固く、頻繁に外殻持ちが紛れているため倒すのに無駄に時間がかかりがちなことで、テンポが悪く、連戦していると面倒くささが勝ってしまったのでそこは残念。あとは、戦闘中にセイバーが色々喋りかけてくれたり、たまに致死攻撃を庇ってくれるなど、アクションRPGならではの共闘感の演出を感じられるのはキャラゲーとして評価点。宝具演出もどれもクオリティ高かったように思う。スキップ出来ないのはご愛嬌。 [h2] 探索について [/h2] 江戸の町並みをそれっぽく再現したマップの作りこみは素晴らしく、それぞれの町ごとにしっかり個性があるし、例えば浅草なら、うらぶれた長屋、自然の中に神社が佇む町外れ、屋台が立ち並び庶民で賑わう雷門周りなど、同じマップでも色々と雰囲気の変化があって感心した。初めて訪れる際、あれこれ目を輝かせて反応してくれるセイバーについて回ればちょっとした観光気分が味わえるかも。しかし、RPG的に言えば、会話できる住民の数は限られており、サブイベント的なものも少ないため、人々の営みや世界観の広がりを、視覚的に想像する以外には感じずらいのはやや寂しいところ。また、一応ダッシュは可能なもののマップの広さに追い付いていないというか、マップに点在するアイテムを拾いたいときや、ちょっと店（町の出入口からやたら遠くに配置されがち）で買い物したいとき、あちこち歩かされるお使いイベント中など、移動が煩わしく感じることがままあった。拠点となる浅草以外でも、開始地点を複数から選べたらストレスが減ってよかったと思う。 [h2] 実績について [/h2] 全てのEDを見るために周回する過程で大半が自然に達成できるので、時間はかかるもののすべおめはそれほど難しくないほう。ただし、雑記帳の項目埋めだけは、何が不足しているかゲーム内で確認できない不親切仕様のために達成難易度高め。関連する一部セイバーやモブ住民との会話、あるマップの初訪問時のアイテム回収などが時限取り逃し要素となっているので注意が必要。加えて、選択肢次第で真名を教えてくれない（＝全宝具使用、全異傳を見た実績が達成できない）サーヴァントが一人いるので気を付けよう（２敗）。 [h2] その他気になった点 [/h2] ・ お値段 ちょっと高い・・・高くない？DLCの配信もまだまだ先になりそうなので、Fate好きで今すぐやりたいどこかでネタバレ見るのも耐えられない、という方以外はセールを待ったほうが良いかも。 ・エンドコンテンツの充実度 周回して強くなっても、ストーリーを進める以外には回想戦ぐらいしかやることないので、欲を言えばもう少し何か欲しいところ。せっかくアクションが用意されているキャラが少なからずいるのだから、本家無双にあるような謎のミニゲームや謎の対戦モードみたいに、いつでも好きなキャラを操作して遊べるコンテンツとかもあれば嬉しい。 [strike]・ニトクリスが出てこない[/strike] [strike] 褐色かわいい偉大なるファラオが登場しないとは何たるフケイ！DLCでの追加に期待したい [/strike] [h2] 総評 [/h2] シナリオの良さでいえば『Fate/EXTRA CCC』や『Fate/EXTELLA』も素晴らしかったが、ゲーム性も加味すると、今作が今までのFateのアクション、RPG作品としては総合的な完成度では一番だと思う。なので元からfate好きな人ならまず購入して間違いないだろうし、話も独立しているので、興味があるならここからFateに触れていくのも全然ありかと。ただ、アクション要素などのストーリー以外の部分のみに期待して手を出そうか検討している方がもしいれば、それはちょっとおすすめしかねる、そんな感じのアレです。個人的には大満足。DLCも楽しみ！