確かに、「人は皆変わる」という言葉の、いわば“曲解された意味合い”があまり好きではありません。今やこの言葉は、最も安っぽい言い訳になりつつあるからです。

友人たちが別れを経験した後、SNSに「人は皆変わるものだから」と書き込むのを見かけるたびに、考えさせられると同時に、少し戸惑いも覚えます。人は本当に変わるのでしょうか？ もちろん変わります。むしろ、変わらない人の方が怖いものです。重要なのは、何が変わったのか、その部分です。

人は皆、変わっていくものです。「変わる」ということはごく普通のことで、まるで「A」から「B」へ切り替わるようなものです。例えば、子供の頃は神経が図太くて、不注意だった私。大人になるにつれて、少しずつ慎重になり、ミスを減らすように自分を変えました。

一方で、「全く変わらない」人々は、言葉を選べば「自分の考えを貫く」、悪く言えば「頑な」です。私もかつてそうでした。「変わらない、変わらないままでいたい。一生変わらない」と思っていたのです。しかし今は違います。未来は全て未知です。もし全てが定石通りに進むなら、生きている意味すら感じられない。だから、人が変わること自体は恐れることではありません。恐るべきは、変わってしまったその部分が、良い部分なのか、悪い部分なのか、ということです。

『高慢と偏見』のダーシーは、高慢で冷淡な人物から、謙虚で深い愛情を持つ人物へ、愛によって真に変わりました。

一方、『ブラック・スワン』のニーナは、完璧を追求するホワイト・スワンから、執念に歪められたブラック・スワンへ変わります。彼女の変化は一見、芸術的昇華に見えますが、実は精神の崩壊でした。ある種の変化とは、外見的な輝きと引き換えに魂を売り渡すようなものです。

一人は愛によって変わり、より良い方向へ向かいます。もう一人は執念によって変わり、自滅への道を歩むのです。

真の変化とは、無意識の退化ではなく、意識的な進化であるべきです。

例えば、「わがまま」が「思いやり」へと変わるのは成長ですが、「誠実さ」が「世事に長けたずるさ（世故）」へ変わるのは、むしろ何かをすり減らした結果かもしれません。

私たちはもちろん変わります。しかし肝心なのは「変わるか変わらないか」ではなく、自らの方向性を依然として自分でコントロールできているかどうかです。

「情熱的」だった人が「冷淡」になる―― それは本当に現実に鍛えられた結果なのか？ それとも単に、これ以上、何かを注ぐのが面倒になっただけなのか？

「一途」だった人が「浮気性」になる―― それは本当に感情が冷めたからなのか？ それとも、最初から真剣に向き合っていなかっただけなのか？

多くの場合、何らかの兆候はあったはずです。ただ、その人と出会ったのが遅すぎて、彼の「劣った根性（悪い本質）」は既に深く心の中に埋め込まれており、その部分は依然として変わらなかったのかもしれません。心の中に「変わらない子供」を抱えたまま、成長しなかったのです。

多くの人は、自ら進んで変わるのではなく、現実に角を削られ、本来の自分の姿さえ忘れてしまいます。変わることが悪いと言うわけではありません。変わって好ましい方向へ向かう人もいれば、変化のスピードがあまりにも速くて、思考が追いつかず、かえってそれが重荷になってしまう人もいるのです。

「人は皆、変わるものだ」というこの言葉は、本来は人生の感慨を表現したものになり得たはずです。しかし、あまりにも多くの人々が、それを「汚れを隠す覆い布」にしてしまっています。自分の信念のなさ、不誠実さ、あるいは単なる身勝手ささえも、覆い隠すために。

真の成長とは、おそらく、自らの変化を認める勇気を持ち、それに責任を取ることでしょう。それは「ずる賢くなること」ではなく、「世の中の事情や駆け引きを知りながらも、それに流されないこと」なのです。

私たちは皆、時の流れの中を漂っています。ある人は水流で角を削られて丸くなり、ある人は磨かれて鋭さを増し、またある人は、初めからずっと変わらず澄みきったままである人もいます。

人は皆、変わっていくものです。重要なのは、あなたが、どのように自分を変えていくかを決めること。

変わるのは「外側」、変わらないのは「本質」。

変わるのは「認識」、変わらないのは「醒めた視点」。

変わるのは「考え」、変わらないのは「選択」。

私はこう思います。「目を見開いた上での変化」とは、流れに身を任せることではありません。激しい流れの中でも、自らの船の舵を取ることなのです。