凡寄りの良作でした。

●プレイ時間
本編：60時間
空の残響(DLC1)：3時間
海の慟哭(DLC2)：10時間
※1週目で遊べる要素をすべてクリアした場合。

●ストーリー
ダークファンタジー風でありながら従来のFF要素も引き継いでいてかなり楽しめました。
ご都合展開も多々ありますが、いい意味でJRPGのテンプレに
従っていて暗い物語のスパイスになっていたと思います。
ただ、盛り上がりは序～中盤が最高潮で黒幕が本筋に関わってくる
終盤は尻すぼみになっていてそこが少し残念でした。

●キャラクター
従来のFFのような強烈な個性を持つ登場人物はほぼおらず
全体的に大人びて落ち着いた性格のキャラが多いので、
物語を楽しむ上で話の腰を折ることも無くどの人物も受け入れやすかったです。
裏を返せば似たような性格のキャラが多いということですが没個性にならないよう
個性付けがきちんとされていてどのキャラもとても魅力的でした。

●アクション
簡単モード、アシストアクセサリを使っていない場合の感想となります。
大味でブラッシュアップ不足だと感じました。
本編の戦闘に評価システムやコンボによる追加報酬が無い為、
自己満以外の理由で技の連携を意識する必要性が皆無となっており
効率的に戦闘を進める場合でも各召喚獣に用意されている特殊技を
擦った方が遥かに楽で時間もかからないのでアクションの要素が
全体的に死んでいると感じました。
また、属性の相性要素が無くすべての技が無属性攻撃なのでその点も
戦闘の淡白さに拍車をかけていました。
目玉の召喚獣バトルもストーリーのボス戦以外ではプレイできず
技も用意されたものしか使用できないのでイベントバトルの様な印象が強く、
戦闘こそ派手ですがつまらなく感じてしまいました。
また、通常戦闘、召喚獣バトル共にエフェクトが盛り盛りで見栄えは良いのですが
敵の動きが見えづらく回避やパリィの邪魔になっていたので
今後アクション路線でシリーズを継続するならば改善が必要だと感じました。
一応、リプレイモードにはスコアアタックが用意されていますが
長時間遊ぶことになる本編に実装されていないのはかなり残念でした。

●クエスト
例えるならばFF14と同じほぼお使いです。
メインクエストはカットシーン等が上手に差し込まれていて
お使い感が薄く楽しめましたが、サブクエストは最初から最後まで
テンプレのようなお使いだらけで正直プレイするのが億劫になるほど退屈でした。
また、前評判通りムービーは多いですがFF13のように遊べる映画だと思えば不満はありませんでした。
QTEもありますが個人的にはそこまで多いとは感じませんでした。(各ボスにつき2回程度)

●カスタマイズ
操作キャラは主人公のみで従来のアクションゲーム同様に
アビリティ(召喚獣)や武器などの装備を強化及び変更できるのですが
全体的に差別化できておらずカスタマイズの幅はかなり狭いです。
各召喚獣のコンセプトに沿った特殊技を一度に3体分装備及び切り替えできるのですが
似た様な性能のものが多くDPSもほぼ変わらない為、
一部の便利な技を持つ召喚獣以外を使用する利点が感じられませんでした。
装備に関してもアビリティのリキャスト時間短縮やダメージUP等の
シンプルな効果しかない為、戦闘スタイルへの影響は少なくカスタマイズ性に欠けると感じました。

◎まとめ
不満点を多く書いた気もしますが致命的な欠点は無く、
全体的にそこそこ高い水準の内容になっていたので
個人的には値段以上に楽しめました。
2週目でしか遊べない要素もあるようですがさすがに＋数十時間
はキツイので自分はパスします。(;^_^A
※実績コンプを目指す人は2週目クリアが必須です。