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「セーラー服の女の子が邪悪な世界を武器と魔法で切り抜ける」というコンセプトの時点で既に勝利していると言っていい。さほど理不尽さのない適度な難易度が好ましく、この手のゲームで苛立つことなくトライ＆エラーを楽しめたのは大きい。印象的なドットワークも美しく統一感があり何より可愛らしい。今後のボリュームアップを期待します。

やりたいことはわかるし個人的に楽しめた部分も勿論あるが高難易度と不親切を履き違えた攻略内容には不公正なストレスが拭えないので他人にすすめる気にはとてもなれない。自ら望んで苦しみ苛立ちたい一部の人には向いているかも。

　2077年、ナイトシティ。
　剣の腕を買われアラサカ防諜部で実績を上げつつあった私は、上司の謀りのために全てを失いこの街の底辺を這いつくばっている。害虫のわいたゴミだらけの路地の狭間、裏切りと悪臭の只中で弾丸よりも安価な命を握りしめたまま、冷えた夜風を裂いて、走る。私に銃を向けたゴロツキのニヤケた顔面が３つほどアスファルトに落ちたとき、やっと誰かの叫び声が聞こえた。振り向くな。死に追いつかれる前に、息が切れるまで走るだけだ。