このゲームはまずホラーゲームとは違います。公式もサイコスリラーを称しているように、主人公がおかしくなっていく過程を楽しむゲームです。
なので、恐怖演出を楽しみにしていると肩透かしを食らう可能性がありますが、じゃあ全然怖くないかというと、人間の顔面を剥いだり、妊婦のお腹を切り裂いて中のモノを取り出すという直視し難いシーンもあります。
ただ、そういった恐怖演出は主人公が狂っていく過程で必要最低限のものであり、全体の二割程度でしょう。

肝心のストーリーについては、精神分析など、特にラカン派精神分析の「鏡像段階」について知っておくとより楽しめるかもしれません。家族間のゴタゴタを描いただけでは？　と言われると確かにそうですが、そのゴタゴタがなぜ起こったのか、どう解決するかをオカルト的な存在に分析されたり、どこまでが彼女にとっての真実だったのか？　と考えると、「家族」というものの持つ心理的な複雑さを考える一助になります。

あと、自傷行為や虐待のトラウマを抱えている人、精神的に不安定な人はやらないことをおすすめします。主人公と一緒に狂ってしまう可能性があります…

ture end を見ました。
この作品はゲーマー向けではなく、物語や文学を嗜む人向けです。
文学とは何のためにあるのか、とか考えたことがある人は、
もしかしたら僕みたいにエンディングでエグいダメージを食らうかもしれません。

ちなみに、序盤～中盤までyoutube配信もしましたが
その時は、衒学的なだけでゲーム性もないクソゲーだなあと思っていました。

頭の良い人は気づくかもしれませんが、
僕のような凡人は最終ルートまでこの世界の設定に気づくことができませんね。

ちなみに、好きな人は定価で買っても良いと思いますが、
ちょっと興味があるな～程度の人にはちょっと高いかもしれません。