Recent reviews by ＴＥＣ店長

既に言われていますが現時点ではsteam版が他媒体とアカウント連携出来ない問題を抱えています。

それは置いといて、フロントミッションのソシャゲを開発していたら企画倒れになり、その素材を流用して作られたといわれるSRPGとなっています。なので「これどう見てもOCUとUSNだ」「サカタインダストリィだ…」「こいつザーフトラの工作員じゃねーか！」と言った感じで見覚えのある世界観やストーリー展開が随所にちりばめられています。とはいえ本作オリジナルの舞台であるミハマ島はハフマンとは違った形で深刻な混乱の中にあり、主人公はプレイヤーから見ても決してバカではないので力を尽くして立ち向かっていく姿勢はきちんと描かれている良質なストーリーとなっています。

ゲームシステムはもうフロントミッションです。ヴァンツァー同様に胴体・右腕・左腕・足を選んで武器持たせて重量オーバーを計算しつつバックパックも付けて後はキャラクターのスキルセットを済ませてゲームスタートです。スキル性能が無法なので一部のキャラは１ターン４回行動してザコを４ユニット撃墜していく無茶苦茶な挙動もやってくれます。但しボスは総じて硬めかつ反撃が痛いのでそれらを削り切るダメージ計算も必要です。（元ネタ定番の大型起動兵器も出てきます）

問題点ははっきりいって難易度です。「高難易度素材クエストをクリアするためには高難易度素材クエストのドロップ素材が必要」と言った本末転倒なバランスになっているため、ライトユーザーへの配慮が全くと言っていいほどありません。ついてこれるSRPGマニアだけ来いよと言う姿勢ですが、そもそもSRPG好きだってソシャゲで毎回毎回複雑なステージを攻略したいわけじゃないんですよ！！！

…という感じなのでまずはアカウント連携が可能なメーカー公式ＰＣ版か、あるいはスマホ版を試したうえで、世界観やゲームバランスが好みに感じるならばプレーするといい感じだと思います。steam版単体ではなくゲーム自体の評価としておすすめとさせていただきます。

かなり完成度が高いですが多方面の戦線管理が大変です。

AOE2のシステムで古代を扱うってローマDLCに期待してたものが遂に登場した印象です。ストーリー性の高いキャンペーンシナリオは没入感が高く、ペルシャ帝国やギリシャ諸都市の盛衰を体感できマップ開始時のlive2Dのムービーシーンも状況を上手く説明してくれます。

マップ難易度自体はほどほどの難しさに抑えられていますが「ここまでこのシリーズ追っかけてるならこれぐらい対応できるよね？」と言わんばかりに多方面から同時攻撃を受けててんやわんやになりがちです。特に海がテーマの世界観のため、沿岸都市や島々の攻防戦がやたら多いので複数の城が同時に射程外から長射程艦に撃たれたり、ふと見落としてる間に島に上陸されて村人が激減してたりといった事が起きてしまいます。

つまる所楽しいので世界観の拡張として大成功だと思います。

宇宙戦艦同士の砲撃戦演出が見事だった前作Sins of a Solar Empireのリメイクで、英語限定だったEpic先行から多言語版として正式リリースされました。

生産拠点となる惑星を守りながら艦艇を増やして中立地帯を確保し、最終的に敵対勢力の陣地を制圧するRTSとしての基本を押さえています。日本語ローカライズも問題なく内容が読み取れるためプレーするうえで支障はありません。また初心者向けのチュートリアルも用意されており前作を知らないユーザーでも内容を覚えるのは難しくないと思います。

人類が宇宙へ進出した後、従来からの科学文明を操るTEC・サイオニックを使うアドヴェント・外宇宙からの異星人難民船団ヴァサリの３勢力が銀河で激突、その後長引く戦争で疲弊した各勢力はそれぞれ二つに分裂したため、合計６陣営の中から選択するという形になります。単純に数で押す勢力でも防御よりと攻撃寄りと言うふうに分裂後の方針が異なっていてプレイヤーに多様な選択肢を提供しています。

このゲームで特に素晴らしいのは戦闘シーンです。やっている事自体はRTSによくある両軍がぶつかりあってスキルを発動して厄介なユニットから落とすという定番のものではあるのですが、宇宙戦艦や巨大要塞が互いに砲撃しあいながら火力を叩きつけ合う映像は見ているだけでも満足感が高く次から次へと戦没する小型艦や戦闘中盤で遂に堕ちる大型戦艦を見ているだけでも楽しめます。NPC勢力である宇宙海賊の襲撃を事前に建築した大型要塞の対空砲でハチの巣にしてやるのもたまりません。

反面、問題点としてはテクノロジーツリーが複雑化している点が挙げられます。何から研究していけばいいかは視覚でわかりにくく、私はまだ試してはいませんがマルチプレーなどではかなり極端なテクノロジー選択が行われそうな雰囲気が強いです。内政については勝手にやってくれるのですが、どの資源を優先的に回収するかの施設建築はプレイヤーの判断によるため明確な方針を持たないと資源余りが続出するようになります。新たに追加された希少資源も活かせているかは微妙で、雰囲気を楽しむ観点では対CPUは難易度を下げたほうがいいかもしれません。

いずれにせよとにかくそれっぽい宇宙艦隊を作って殴り合ってなんか良い感じに銀英伝やSWみたいな戦闘してえんだよ！って人向けに構築された良ゲーとしての前作をきちんと引き継げています。マルチの部屋も立っていますのでRTS新作として一度試してみる事をお勧めします。

最初は英語表示なので、まず右上のサーバー選択を日本に変更し日本語表示にしてください。
また、アカウントはsteamやスマホで共有できます。

タクティクスオウガの強火なフォロワーがソシャゲの枠内で何とかシングルSRPGを作ろうと奮闘したゲームです。ガチャ産キャラやアイテムの大半を持ち込み不可能な状態で攻略する、お前それソシャゲじゃないだろって感じのシングルモードが存在し、そこがメインコンテンツになっている何とも独特な構造となっています。メインストーリーを固定キャラ中心のシングルモードで消化し、それを補完するサブストーリーをガチャ産キャラ達の力でクリアする使い分けとなります。

世界観は希少資源を持っている王国が内紛や周辺国の介入、長引く貧困で疲弊する少数民族や難民の暴動などに直面し主人公が巻き込まれた時には熾烈な戦乱の火蓋が切って落とされるという王道ストーリーとなっています。マルチシナリオ形式であり選択肢を間違えたり護衛ミッションをしくじった結果として複数のバッドエンドルートへ突入し下手をすれば全滅エンド、これを何度も繰り返して(各勢力ルートごとの)グッドエンドをそれぞれ探していくことになります。クリア自体は救済措置も用意されていますので幅広いプレイヤーに対応しています。

王族が対立している上に国内ガタガタで治安も崩壊している王国
他所の大陸から乗り込んで来て治安維持を名目に口出ししてくる騎士団
宗主国としての立場から希少資源を独占しようとする教会
こんな状況でもうやってらんねえと行動する少数民族
増え続ける難民と彼らにひろがる革命精神
…の大混乱に巻き込まれ何とかしないと自分も死ぬので駆けずりまわる主人公

彼らの相克を何十時間も長々とガチャ要素がほぼ無いシングルモードで見届けていくという、本当にこれをソシャゲと言っていいのか微妙に判断に困るゲームです。（もちろん作品自体は高額なキャラスキンやサブシナリオ等で使う強キャラSSRを求める課金ユーザーの献身によって支えられているのですが…）

ゲーム部分は重たい要素がありますがPVP要素はオート放置で終わる程度の簡易なものですしプレイヤー個人個人が好きなペースで攻略できるという点ではやはりコンシューマのSRPGに近いと思われます。マップ構造も広すぎず１ステージにそこまで時間がかからないので、このテの新作ジャンルに飢えている人は一回試してみてはいかがでしょうか？

単純にキャンペーンシナリオの出来があんまりよろしくないです。

発売前後に中東で大規模衝突が起きたりちょっとタイミング悪かったアラビアDLCですが、新規キャンペーンのステージがプレイヤーを楽しませようとする意志に欠けます。例えば自動生産される軍隊を操作してCPUとぶつかり合うステージではマップ全体を見ながらエリアごとの有利不利を確認して適切に操作する事が求められます。別にそれだけならいいのですがこれを数十分間も長々と優勢ゲージを一定時間維持するまでぶっ通しでやらされ続けるのでしんどさが非常に高いです。もちろん途中で疲れて優勢ゲージが無くなったらまたやり直しです。

その次は今度は海マップで大量生産される敵艦を内政に追われながらこちらも数を揃えて迎撃しつつ側面の海賊を倒して…と細やかな操作を要求し続けます。これも一回判断ミスすると失った戦力の補充が間に合わないためにそこでおしまいです。その後には暗殺者ユニットで敵兵を暗殺しながら少しずつ戦力を削るマップがありますが1人1殺しかできない暗殺者ユニットを一度に複数操作させられます。こんなのやってたらどこかで事故るに決まってます。

プレイヤーが小休止できる要素として、特定の敵を倒すと側面の攻撃が弱くなるとか味方が増えるとかがキャンペーンマップにはつきものですが元々AOE4の開発はそうしたものも好まないのか最初から最後までひたすらシングルプレイに操作量と何よりミスを許さない挙動を要求し続けます。さすがにめんどくさ過ぎて高難易度は諦めました。

節子これ鋼鉄の咆哮やないベルデセルバ戦記や！

まずストア画面のイラストだけ見るとかわいい女の子が冒険するようなゲームに見えるのですが、中身が割と偽装されておりシナリオはハードSF要素がありますのでそこはご注意ください。シナリオの出来そのものは悪くない印象を受けます。
ゲームシステムですが好き勝手に武器を積んで船をカスタマイズして戦うところから鋼鉄の咆哮を連想する人も多いかと思われますが、これは20年以上前に発売されたPSのゲームであるベルデセルバ戦記に近いです。決められた船の決められたスロットに武器と砲手を配置して彼らに任せる形式でカスタム要素は限られており単純に強い主力武器を積む以外の選択肢はありません。対空戦闘は飛行ユニットの挙動が悪く対空装備で纏めて叩き落とすだけでやる事が全く変わらずこれは調整ミスを感じます。

既に指摘されている方がおられますがとにかくバランス調整やUIが悪いです。
・視点変更が←向きしかなく反対側を向くには一周する必要がある
・ドロップ品は拾う必要があるが敵全てを倒すと拾う前にマップが終了する
・チュートリアルがろくに無くパラメータの説明すら乏しい
・クエスト報酬が渋すぎて船すらろくに買えない
・STGやってる最中に多様な時限バフ技の管理をやらされる（事故る
・出撃させるだけで報酬の大半を燃料費名目で持っていく艦載機
・50人以上いるクルーを船を買い替える度に一人ずつ再配置

わたし自身は外見だけコミカルで中身は薄暗い世界観も、かつてのベルデセルバ戦記の思い出に浸れる要素も鋼鉄の咆哮フォロワーじみている部分も好きで、このゲーム自体は買って満足しているのですが第三者に勧めようとすると上記のダメな要素が多くてあんまり進めづらい印象です。幸いセールの際に2000円前後で売り出される事がありますのでバランスの悪さを許容できるのであれば試してみてもいいと思います。一応おすすめしないにチェックを入れさせていただきます。

うーん、通信エラーが発生しましたと出てプレーが出来ません。

ここや他のコミュニティを含めて数人が通信エラーと表記されてゲームプレーが出来なくなっているようです。私の場合４年前の旧バージョンは同じPCで動いていたのですが（現時点でも推奨スペックは満たしているのは確認済みです）今回はどういうわけかエラー表記でタイトル画面から先へ進めないのです。試しにセキュリティソフトを切ったりインストールするドライブを変えたりもしたのですが相変わらず改善しません。

複数人エラーが出ている以上は私以外にも誰かしら運営側に問い合わせしていると思うので状況の改善を願いたいです。

とにかくもう個々のマップが長いんですってば！

私は元々のフリーシナリオには手を出していないのでそれを音声と翻訳付けて有料化した事には言及しません。しかしそもそものマップのバランスが大変悪く、とにかくどれもこれもマップが広くて多方面を見ないといけないので疲れます。プレイヤーが介在出来る攻略要素も少なくハイこのマップはまずここを占領して次にここを何分前までに攻め落としてイベントフラグに備えてくださいという感じのシナリオばかりです。そしてメンドクサいことに定評がある海マップもちらほら見かけます。企業が作っている他のDLCシナリオは(良し悪しはあれど)与えられた初期軍で悪さをしたり変な所に城を建ててAIの対処能力を奪うと言ったプレーヤー有利な遊びも出来るのですが、これはとにかく作り手の意図した行動を取るように強制してくるのは相手を楽しませる要素を考えていない非商業作品の悪い部分が出ています。

私以外に中国語レビューの方が具体的にどのシナリオが酷いかを纏めてくださっているので、そちらを翻訳し読まれたうえでセール時に購入されるかを検討ください。（その方の言うようにムスティスラフのシナリオは例外的にやりがいがありました。）

4/23追記
改めて一通りやりましたが、プレイヤーが全てを知っている前提のマップがやはり多いです。
「四つの聖なる箱を探せ、ただしノーヒントで１個は海の向こうの端っこな！」
「まず最初に近場の敵対部族の兵士を全て倒せ、ただし一部が川向こうの後半に戦う敵の勢力圏に隠れてるぞ！」
…いやほんと、やっちゃだめでしょこれ。

フルプライスで颯爽と発売！　その後たった５か月で８割引き！

…RTSの新作なのでウィッシュリストには入れていたのですが、ちょっと想像を超える投げ売りでした。Warhammerシリーズは様々なメーカーが名前を借りて色んな製品を出しては何とも言えない評価を得ていますがこれも粗製乱造された一角と言う印象を受けます。わずか３時間で何が分かるんだよと言われるかもしれませんがそれでもわかるぐらいには微妙です。

まずゲームデザインとして陣取り要素があり、お互いに拠点を生産可能な固定地点を互いに奪い合いながら進行していきます。兵隊として歩兵・弓兵・騎兵に相当するようなジャンケン要素がある基本兵種を互いに召喚し合って殴り合いますが、ユニットの移動速度が遅く拠点Aから前線B・そして前線Cの移動に長々と時間がかかってしまうため実時間以上に冗長な印象を受けてしまいます。（少数の敵ユニットが側面を突破した場合、自軍の足が遅いためこれを追いかけていくのが極めて困難です）戦闘も白兵戦に突入したユニットは撤退に資源を消費するという操作ミスに厳しいシステムが採用されていてかなりのストレス要素として機能します。

シングルモードはバランス調整がまともにされいるとは言い難く、４面あたりはちょっとおかしいなと思い難易度を最低まで下げてもギリギリの戦闘を強いられるいっぽう、その次のステージは前線にヒーローユニットを配置した後に散発的な敵の襲撃を時間切れまで適当に守るだけでクリアできてしまいます。３時間でこの辺まで来れてしまうのですが実績を見る限り７割以上のプレイヤーがこの時点で脱落しているようです。

なんというか、キャラゲーにしてももうちょっと頑張ろうよと思わなくもありません。ただとにかく安いのでセールの際につまんでみて案外面白いじゃないかと感じる可能性もありますので情報収集してみてはどうでしょうか？

6/30追記
久々に起動した際に改めて認識したのですが、セーブデータが複数作成できないバグが存在します。セーブファイル名を変更しようとキー入力しても反映されず「新規セーブデータ」１個だけしか作成できません。洋ゲーでたまにある日本語キーボード不認識ではないらしく、キーボード設定を英語に変更しても解決しないです。やはり長い期間のプレーには向かない印象です。

主人公達の初期配置から来る構造的な問題がありますが、オススメできます。

大航海時代シリーズのフォロワーが作った作品で雰囲気もよく再現されており多少翻訳に怪しい部分があるものの十分にオススメ出来る内容に仕上がっています。プレーしていて下記の内容が気になりましたので注意点として記載します。

このゲームはDLC含めて5人の主人公と、それ以外に30人ほどの仲間キャラクターが存在するのですが仲間キャラクターの過半数がヨーロッパ地域に集中しています(インド東アジア地域では数人しかいない)。それに加えて主人公達の中盤までの行動ルートが原因で大きな問題が生じています。

主人公A 地中海→アフリカ→インド
主人公B 東アジア→東南アジア→インド
主人公C 東アジア→東南アジア→インド
主人公D オマーン(中東)→インド→東南アジア
主人公E 北欧

つまり、BCDと3人の主人公が大体同じルートを辿り、かつその地域では仲間キャラが少ないため少人数のいつメンしか加入しないことになります。メインストーリーを一旦置いてヨーロッパ一周すれば解決する問題ではありますが、この3人はこれに加えて経済的に豊かな日本中国朝鮮で三角貿易をしてゲームクリアに必要なだけの大金を稼いでしまえば後は作業になるため攻略法も被りがちです。

開発元は中国企業なのですが中国人キャラクターも3人しかおらず、共通ルートで中国で加入させられるのは引き継ぎなしだと1人だけ、日本も2人しかおらず片方は引き継ぎ限定の主人公なので実質1人だけと東アジア地域は攻略中の重要性に対してキャラクター面がすっかすかです。

ゲーム自体は楽しいのですが、この3/5の主人公がインドアジア地域で少人数の陣容で前半部分を攻略させられるというマンネリ感には注意が必要で、場合によってはヨーロッパクルーズを早期に実施してみると楽しめると思います。