あの時から、たぶん、私は、もう孤独が怖くなっていたのだと思う
だけど、それでも、私はそれまでいつでも独りで大丈夫だった
私には絵画という足があったから．．．．．．だから、世界で迷う事もなく歩いていけた．．．．．
だけど、あなたが私を見つけてくれた時
あなたと交差してしまった時
あまりに世界は眩く光りはじめてしまった
世界は交流電灯の光で満たされて、私の鋭敏な視覚を奪ってしまった
いままで見たこともない、あらゆる感情が沸き上がった
その感情の渦に、私は、再び、迷いそうになった
でも、その迷いは前のものと違った
沢山のうれしさがあったから、私はあまりに多くの感情を抱き、目眩を起こしてしまった
その目眩は、不安でもあったけど、たしかに喜びでもありました
だから、その事を嚙みしめるので十分だった
本当に寂しい人間には、ハッピーエンドだけのお話は重過ぎるんだ
ハッピーなだけな物語は、俺をおいてけばりにする......
ハッピーな物語はさ、まるでハッピーな人生だけを肯定している様に聞こえる、ハッピーな人生だけが肯定されるのなら、俺には耐えなれなかった
キラキラとしたものは、俺には眩しすぎて、何も見えなくなる
美しいすぎるキラキラで透明な世界、そんな場所では立ち尽くすしか無い......
優しいだけの物語、美しいだけの物語、楽しいだけの物語、そんな物語たちでは
俺の魂は癒やされない
いつから俺は、一人なのだろうか
目を閉じでも、世界は消えない
傷は、深ければ深いほど、それにひいれしで治るのも時間がかかるらしい
それならば長い時間をかけてゆっくり離れてしまうと、もう取り返しがつかないのだろうか
じゃ、？年も生きだ俺は、どうなるだろう