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9.6 hrs on record
PS5 コントローラーを使用。クリア済み。


あらすじとゲーム概要
◆ 素早くスタイリッシュな戦闘が魅力的なソウルヴァニア。魔物ハンターの主人公『タイヨウ』を操作して、様々な武器と魔法を使いこなし、恐ろしい魔物たちをやっつけろ。

高評価を得たソウルヴァニア「HunterX」の正当な続編。


いきなりだが、本来であれば「あらすじ」をこちらに書くのだが、本作は前作含めて殆ど物語が存在せず、語るべきことが上記した以上にない。

そのため、アクション/システム周りのゲーム概要説明に入ろう。


本作は探索型アクションであるメトロイドヴァニアに、アクションやスタミナなど一部のソウルライク要素をプラスしたいわゆる「ソウルヴァニア」と呼ばれるタイプの作品になっている。

詳しくは後述するが、装備品やレベルの概念があったりと、タイプとしてはRPG的な要素が強めのタイプだ。“ロール”が殆ど無い作品でRPG要素が強いというのも皮肉な話だが、意味は伝わるだろう。


二段ジャンプや特定のアクション追加などのメトロイドヴァニアらしい移動能力拡張要素もしっかりと存在する。



アクションと成長要素
◆ 改善された点を除くと、アクション周りは前作をプレイした方には馴染み深いシステムとなっている。
通常攻撃、オカルト(魔法)、必殺技、ガード、パリィ、回避(ダッシュ)、ジャンプ等が基本的なアクションとなっている。また、前述したように、探索を通じてアクションが追加/拡張されていく仕組みだ。


攻撃方法/モーションは武器種毎に違いがあり、しっかりと差別化が図られている。二つまで同時に装備可能なオカルトも種類が豊富で、敵のドロップ品や探索を通じて新たに入手する事が可能だ。

ザコ戦自体は可もなく不可も無くだが、ボス戦等では回避を重視した方が良いボス、ガードを重視した方が良いボス、後半では両方を組み合わせる必要のあるボスと工夫がされており、なかなか面白い。


成長要素としては、前作に引き続き、ソウル系でお馴染みのレベルアップ時に特定ステータスを上昇させる成長要素と疑似的なスキルツリーシステムを採用している。

前者は馴染み深いシステムなので割愛するが、後者はレベルアップ時にとあるアイテムを入手出来るので、それを消費してスキルツリー内の成長ノードを解放していく仕組みだ。


また、スキルツリーはゲームを進行していく事で、正確には特定のアクションを入手する事で、解放可能ノードが追加されていく。

前述したレベルアップ時に入手できるノード開放用アイテムは探索を通じても入手する事が可能であるため、成長方面では探索も重要となる。



探索要素とアイテム
◆ 上記したスキルノード開放用アイテム以外にも、武器、アクセサリー、オカルト等々、様々な有用アイテムがマップには隠されている。
他にも、敵を撃破する事でのみ入手可能なレアアイテムも存在している。


倒した事のある敵は図鑑に記録され、いつでも好きな時にドロップするアイテム等をチェックする事が可能だ。
全てのアイテムを集める等のやり込み目的でチェックする事も出来るので非常に便利だ。


探索まわりはファストトラベルポイントとセーブポイントが同じであり、複数配置されているため、ストレスなく行う事ができるだろう。ボス撃破時に出現するセーブポイントのみ、ファストトラベルができない仕様だ。



単調なエリア
◆ 各エリア(ルーム)における敵の配置やギミックの配置、形状が単調で面白みに欠ける。

全てのエリアがそうだというわけでは無いが、殆どは工夫不足という風に感じられた。



大雑把な難易度調整
◆ 前作に引き続き、難易度調整が非常に大雑把になっている。

まず、ボス戦に関しては“強い”ボスと“面倒”なボスが存在し、明らかに“難しい”という意味を履き違えた調整がなされている。
殆どは面白いボス戦が多いものの、後半はザコ敵を召喚するタイプや無敵時間が長いボス戦が多く、非常に面倒だ。しかも強いわけでは無い。

だが、ボスの戦闘スタイルの仕組みは序の口で、本作最大の難易度調整での問題点は敵ステータスのインフレにある。主にHP方面のインフレだ。


後半の敵はHPが異様に高いため、こちらも攻撃力を何らかの方法で上昇していないと長時間の戦闘を余儀なくされる。
そのため、プレイヤーのビルドの自由度が実質的に少なく、レベルアップ時に上昇するステータス等がかなり固定となってしまう。


繰り返しになるが、敵は“強い”ではなく、“HPが高い”という雑な調整だ。戦闘のシステム自体が面白いだけに非常にもったいない。



武器強化システムと一部システム
◆ ソウルライク作品において良く間違った仕組みで取り入れられるシステムがあるのだが、それが武器の強化システムだ。そして、本作も例外ではない。


少し分りやすく例として本家ソウルを出すが、本家ではゲーム前半で入手できる殆どの武器が後半でも通用する性能に調整されている。
そのため、序盤で入手した武器を強化しても、「後半で入手した武器を強化すれば良かった!」という損を基本的にはしない作りになっている。極端に言うと、要はいつ武器を強化しても得をするような作りだ。


ところが、本作では前半と後半では武器性能のインフレが激しく、序盤の武器を強化すると途轍もなく損をしてしまう。
そのため、道中で“詰み”でもしない限りはプレイヤーは終盤の武器を強化する以外の選択肢がなく、基本的には鍛冶屋が死にシステムと化している。

また、一部強化用アイテムは入手がやや面倒なので、尚更面倒な仕組みになっている。


上記したように、こちらの問題は多くのソウルライク作品で見られる現象で、あまり本家の仕様と自身の作品の違いを検討していないから発生する問題点だと思われる。


検討がなされていないシステムとしては、必殺技とオカルトも前作に引き続きおかしな使用となっている。
使用するゲージが同じであるため、必然的にどちらかは殆ど使用しない仕組みになっており、一部のアクションを殺してしまう事に繋がっている。

こちらも勿体ない仕様だ。



音声/声優
◆ 本作は恐らくフリー+有料素材を使用して作成されていると思われ、声優の音声もそちらからピックしているのだろう。

そのためか、一部の音声とキャラの性格や容姿が乖離しており、違和感が凄まじい。ただ、常に聞く事となる主人公の音声自体は問題ない。

それ程重要な点ではないが、気になったので一様こちらも挙げておこう。



----------------------【良い点】----------------------

+ 豊富なアクション要素とそれを活用可能な一部ボス戦。

+ 高いRPG要素。

+ アイテム収集などのやり込み要素が多め。

+ とっつき易く、シンプルなソウルヴァニア。


----------------------【悪い点】----------------------

- 大雑把な難易度調整。

- 単調なエリア構成。

- キャラクター/音声の乖離。

- あまり検討がなされていない一部システム。

-----------------------【総評】----------------------
大雑把な調整や問題点も多いが、決して悪い作品では無い。

他の並みいる強豪作品と比べると光るモノこそないが、シンプルでとっつき易いソウルヴァニアをプレイしたい方には前作と合わせてオススメだ。

特にRPG的な要素は面白いため、やり込み等が好きであれば刺さる方には刺さる作品だ。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=Z-jTO4flatY
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 23 December, 2023. Last edited 23 December, 2023.
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21 people found this review helpful
4.1 hrs on record
PS5コントローラーを使用。クリア済み。


あらすじとゲーム概要
◆ 悪魔の大軍を強力な武器とメタルミュージックで迎え撃つ、コルナサイン&ヘドバン不可避の超絶リズムFPS。極上のメタルでリズムを刻み、最高の武器で悪魔共を切り刻め。

「アンノウン」と呼ばれる主人公は、奪われた声を取り戻すため地獄の牢獄から脱出し、「赤き審判」に立ち向かう。

だが、「赤き審判」は「アンノウン」がもたらすという破滅の予言を回避するため、地獄の軍勢を送り込むのだった。

ここから「アンノウン」と道中で出会った喋る骸骨「パズ」の、地獄と天界を巻き込む壮絶な戦いが始まるのだった。


本作は上記したようにリズムFPSとなっており、リズムゲームのタイミングを合わせてボタンを入力する要素とFPS作品の撃つ、回避、その他のアクションを行う要素が取り入れられている。

詳しくは他の項目で解説するが、簡単に説明するとゲームの仕組みとしては、リズムに合わせてタイミングよく特定のアクションを行うと攻撃が強力になったりする。

ゲーム進行方法としてはステージ制になっており、リズムやアクションを決めるとスコアも多く入手でき、各ステージ評価に登録される形だ。



メタル+リズム+FPS=最高
◆ 「Metal: Hellsinge」が持つ、他のリズムFPSとの最大の違い/本作の魅力と特徴はそのメタルミュージックを使用したサウンドトラックにある。

本作に採用されているどの曲も本場のアーティストたちが参加しており、「Dark Tranquillity」「Arch Enemy」「System of a Down」等のメタル界の神々が参加している。

曲の完成度も高いモノが多く、メタル好きにはたまらない。もちろん、メタルをまだ知らない人はいても、メタルが好きではない人など存在しないわけだが。


本題に戻ろう。
本作ではそれらの楽曲のリズムに合わせて撃つ、斬る、回避、トドメをさす等といったアクションを行っていく。

アクション面はかなり現代的なFPS、現代のDOOM系の様に、敵にトドメをさすシステムや回避などのアクションが採用されており、リズム作品としては破格のアクション性とアクション方面での爽快感をもたらしている。

ゲームを進行する事で複数の武器を入手でき、それぞれ攻撃方法や得意な敵が異なる点も面白く、そういった方面でもアクションを楽しめる。


リズムアクションとしてはメタル特有のヘヴィなドラムスが聴き取り易く、ビートを刻みやすくなっている。

アクションを適切なタイミングで行うとスコアがアップするだけではなく、攻撃の威力が上がったり、特定のアクションが繋がるようになっているので積極的に狙っていくと良いだろう。


また、ビートを適切なタイミングで刻んて行く事でスコアの倍率が上がり、一定の倍率になると曲のヴォーカル部分が聴ける仕様となっている。メタルの神々の声を聴かない手はないのでこちらも積極的に狙っていくと良いだろう。

特に「Arch Enemy」の「Alissa White-Gluz」が参加する楽曲「Stygia」では、彼女の珍しくネコを被った声が聴けるので必聴だ。



ボリュームとやり込み
◆ 残念ながら、スコアアタック周りを考慮せずにクリアだけが目的ならばそれ程ボリュームは無い。本編クリアまで3時間程となっている。

ただ、実際には各ステージクリア後にチャレンジステージが複数解禁されたり、現在は無料アップデートで本編の続きにあたるローグライクモードが追加されているため、なかなかのボリュームになっている。

特にチャレンジステージは攻略する事で主人公を強化する装備品を入手出来るので、スコアアタックをプレイする方などは攻略必須だろう。

やり込み方面は言うまでも無く、スコアアタックやランキングが用意されているので、やり込むプレイヤーは無限にプレイする事が出来る。



ボス戦とステージ構成
◆ ボス戦自体は楽しいのだが、殆ど全てのボス戦が同じ敵になっており、面白みがない。

ラスト以外は攻撃や一部の行動のバリエーションを多少変えた同じボスになっている。さすがにこっち方面まで開発の手が回らなかったのかもしれないが、非常に残念だ。

また、悪いというほどではないが、リズム+アクション要素の弊害か、ステージ構成と敵配置もややシンプルになっている。アクション要素を好むプレイヤーには少々物足りなく感じる事だろう。



リズムアクション特有の問題
◆ 殆どのリズムアクション作品が持つ宿命とでも言うべき問題点が存在し、本作もその呪縛からは逃れられずにいる。

それは“自分のタイミング”でアクションを行うのではなく、半強制的に“リズムのタイミング”でアクションを行う必要性がある事だ。


どういう事なのかわかりやすく説明しよう。

例えば、普通のアクションでは敵の攻撃を特定のタイミングで避けたり、スキを見て攻撃を行っていくわけだ。
ところが、本作の様にリズムに合わせて攻撃を行う必要があると、その敵のスキとリズムのタイミングが合わない事が多発する。回避も同様だ。

このズレはアクション作品が好きで、特に初見の直感的なプレイになれているプレイヤーほど違和感とフラストレーションを感じる事だろう。

特に本作は後半のアクションが激しい部分が多く、それこそ本格的なクラシックFPSのような激しさで、アクション好きは妙な感覚になってしまうだろう。


リズムゲームであるために仕様がない部分ではあるが、購入を検討されている方はこちらの要素も考慮して欲しい。

一様の解決策も用意されており、スコアこそカウントされないが、オプションで全ての行動がリズムに合っているという判定になるモノが用意されているので、純粋なアクションを楽しみたい方はこちらをONにしてプレイすると良いだろう。

また、難易度も複数から選択可能なのでそちらもチェックしよう。



----------------------【良い点】----------------------

+ 完成度の高いメタル楽曲。

+ リズム系作品としてはアクション性が高い。

+ やり込み要素が多い。

+ オプション周りが充実している。


----------------------【悪い点】----------------------

- 同じようなボス戦とシンプルなステージ。

- リズムアクション特有の問題。

- ゲーム性の影響で特殊なテンポ/ジャンルのメタル楽曲は無し。


-----------------------【総評】----------------------
リズムアクション作品特有のいくつかの問題点はあるものの、全体的に高いクオリティの作品に仕上がっている。

直近ではアップデートで追加されたモードもある事で、ある程度のボリュームも確保し、更に完成度が上がった。

本作が気になったのだら、メタルを聴き、ヘドバンをしながらプレイしてみて欲しい。最高のメタル体験ができる事だろう。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=cy7uVUrW8CI
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 22 December, 2023.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
39 people found this review helpful
4.8 hrs on record
基本的にPS5 コントローラーでプレイ。テストのためにK&Mも使用。
※先行プレイ版を基にしたレビューのため、一部仕様や用語が変更されている可能性があります。


あらすじとゲーム概要
◆ 高評価を得たステルスストラテジー作品『Shadow Tactics』と『Desperados III』の『Mimimi Games』が贈るステルスストラテジーRPG。

架空の『海賊の黄金時代』を舞台に、超常的な力を持つ呪われた海賊たちを操作して、伝説のモルデカイ船長が残した秘宝を見つけ出せ。

呪われた海賊『アフィア』を筆頭とした海賊たちは、時を操る力を有した“魂を持つ”幽霊船『レッド・マーリー号』に乗り、危険で満ちたカリブ海を冒険する事となる。


『Shadow Gambit』がどのようなゲームなのかと言うと、物語に繋がりは無いものの、2016年に発売され瞬く間に高評価を得たステルスストラテジー作品である『Shadow Tactics』、同じく高評価を得た『Desperados III』から連なる作品で、様々なシステムを継承している。

開発元の作品に馴染みがあるならば、特に説明するまでも無いと思うので、単純に過去作のシステムを昇華/進化させたものになっていると思って欲しい。

シリーズが初めての方向けの解説としては、基本的にはステージ攻略型の作品で、様々な能力を持ったキャラクターを活かし、ステルスやアクションを駆使して戦略的にステージを攻略していくスタンダードな仕様だ。

ちなみに分かり易くステージと書いているがゲーム内では『クエスト』『チャレンジ』『訓練』等と場所と内容によって表記が異なる。

本題に戻ろう、本作はリアルタイムストラテジー作品ではあるものの、“ステルスとアクション性”が強く、またキャラクター毎に異なる個性的な特殊能力を持っている点が特徴的な作品だ。


キャラクター/船員の特殊能力に関しては次の項目で詳しく解説するが、それぞれアンロック時にチュートリアル的なミッションである『訓練』を受注する事ができ、自然と使い方や特徴を把握する事ができるようになっている。

このタイプの作品に慣れている方や過去作をプレイした事がある方は勝手がわかるはずなので、訓練が必要ないと思ったのならスキップしてしまう事も可能だ。


操作周りに関しては、ストラテジー作品はパッド/コントローラーでのプレイ、操作が行い辛い事が多いのだが、『Mimimi Games』のストラテジー作品でその心配をする必要は無い。

筆者は人柱も兼ねていつもコントローラーでプレイするのだが、流石と言うべきか、コントローラー周りに関しては最適化されており、特に違和感なくプレイする事ができた。無論、K&Mを使用したプレイでも全く問題はない。

使用するボタンが多いので慣れるまでは少し難しく感じられるかもしれないが、慣れてしまえば直感的な操作が可能だ。

また、使用するボタンなどはゲーム内から細かく設定する事が可能なので、好みに合わせて調整しよう。



ステルスストラテジー
◆ 物陰に隠れ、見つからずに敵を一体ずつ倒して目標を達成する、ステルス系作品と言うとそういった内容を想像するプレイヤーも多いだろう。

実際に本作もそういった作品ではあるのだが、『Shadow Gambit』の特徴はその目標を達成する方法、手段の自由度にある。


『Mimimi Games』のストラテジー作品で最も個人的に気に入っている点は個性的なキャラクター達の能力を活かした自由度の高いステージの攻略性だ。

例えば、最初から使用可能な船員である『アフィア』は『敵を短時間を止める』『近くの敵に瞬間移動して倒す』といった能力を持っているし、『トウヤ』というキャラクターは敵を口笛で引き付ける事が出来る。

これらの能力は単体で使用しても強力ではあるが『瞬間移動で敵を倒せるアフィアを敵の通り道に配置し、トウヤの口笛で敵を引き付け、アフィアでトドメをさす』といったような、前述したように自由度の高いコンビネーション技を行う事もできる。


これがなかなかに面白く、プレイアブルなキャラクターが増えるほどに攻略方法も増えていき、更に自由度が上がっていく。


『ここはこうする事が出来るのではないか?』『あのキャラクターの能力を使えば簡単にクリアできそうだ』『そうか、この二人の能力を組み合わせてこんな事ができるのか!』というようなどうやって攻略を行うのか、思考するワクワク感や新しい攻略法の発見が楽しめる。


色々と組み合わせを試しても良いし、単体で強いキャラクターだけを使用しても良い。どのようにステージを攻略していくのかはプレイヤーに委ねられる。


これらのキャラクター毎の特徴と合わせて、見下ろし型アクション作品の様にリアルタイムでプレイヤーが各キャラクターを操作するのだが、それもまた面白い仕様になっている。

慣れるまではうっかりミスで敵に見つかってしまったり、『ココはもっと上手く出来たはずだ!』等という場面もあり、そういったアクション面でも楽しめる作りのストラテジー作品になっている。

基本はリアルタイムストラテジーとなるが、過去作にもあった、時間を止めて各キャラクター達の行動を指定して同時に行動させる『シャドウモード』も搭載されているので、戦略性が非常に高い。


様々な能力を持った船員達だが、実はその殆どは船で死んでおり、彼等彼女等を操作できるようにするにはステージをクリアしていく事で自動的に入手できる『黒真珠』と『魂力』を使用して船員達を一度蘇生する必要がある。

それ以降は自由に何時でも彼等を使用可能だ。船員達を蘇生/解放する順番はプレイヤーが決める事になるが、最終的には全員を蘇生可能だし、どの船員も強力な能力を有しているため、好みで蘇生させていくと良いだろう。



細かく調整可能な難易度
◆ 自由度の高い攻略とリアルタイムでアクション性の強い作品と言うと、難易度周りを気にする方もいると思うが、そちらに関しても細かく調整が可能なので心配する必要は無いだろう。

プレイ難易度は『探検家(イージー)』『海賊(ノーマル)』『伝説(ハード)』『呪縛(ベリーハード)』の四つから選択でき、ノーマルに当たる『海賊』でもかなり歯応えのある内容を楽しめる。

難易度に関しては上記した四つの他にも『プレイヤーの体力』『敵の探知速度』等の幾つかの項目を個別に調整してプレイする事も可能なので、自分のプレイスタイルに合わせて調整してみよう。


また、幽霊船『レッド・マーリー号』の“時を操る”という設定を活かして、ボタン一つでクイックセーブ/リトライが可能になっているので、ステージで色々と試行錯誤して失敗してもストレスなく何度でも繰り返しチャレンジできる点が素晴らしい。

こういった作品では、小さなミスで致命的な損害を受ける事もあるので、そういった部分でストレスを与えない様にしている点がありがたい。


余談だが、実は設定こそ異なるが同じような機能は開発元の初代にあたる『Shadow Tactics』から搭載されている。気になったらこちらもチェックしてみると良いだろう。



豊富なやり込み要素
◆ プレイスタイルにもよるが、メインクリアまで公式から30時間程掛かると言われいる。


やり込み要素としては、メインストーリーを終えると、すべてのステージ/クエストを再度プレイする事が可能になるとの事だ。

単純に難易度を上げてクリア済みのステージに挑み、タイムアタックをしたり、不殺でクリアを目指すといった目標を決めてプレイしても面白いだろう。


もちろん、こういったプレイヤーが自主的に行うやり込み以外にも、ゲーム側もしっかりとやり込みの目標を設定しており、過去作と同様に特定条件を達成する事で得られる『バッジ』があり、これらを狙ってプレイする事が可能だ。

『バッジ』自体は序盤からでも取得可能だが、取得条件が分からない様になっており、ゲーム終盤でどのバッジ/条件を達成しているかを確認できるようになる。進行状況は航海日誌に記録されているので、確認してみると良いだろう。



完成されたゲームプレイ
◆ 上記した以外にもグラフィックの向上、雰囲気に合った高品質なBGM、最適化されたアクションと操作周り、開発元の過去作と比べても改善された部分が沢山ある。


だが、元から過去作自体の完成度が高かったからなのか、良くも悪くもゲーム性に大きな変化や追加点は無かった。

そのため、過去作をプレイした事があり、合わなかったというプレイヤーは本作も合わない可能性が高いので、購入を検討しているのならば、注意しよう。


誤解の無いようにもう一度書いておくが、本作や過去作が悪かったのではなく、過去作から完成度が異様に高い作品だったために『ゲーム性自体も完成されている』ためにゲーム性に変化が少ないという事だ。



不満点
◆ 別の項目でも書いたように、本作はプレイアブルな船員毎の特殊能力がハッキリとしており、それぞれ個性的だ。

そして、ある程度好きな順番で船員を解放する事が可能なのだが、解放する順番によってはステージ攻略の難易度が変化する。


正確にはステージ自体の難易度が変わるわけでは無いのだが、特定のキャラクターがいた方が攻略が容易になるステージと言うものがもちろんあり、当然ではあるが、初見ではそれが何処なのか分からない。

また、プレイヤーによっては使い辛いキャラクターや能力と言うものもあるので、初見でそれを引いてしまったらたまったものではない。

プレイヤーが任意で解放できる事自体は面白いのだが、ある程度ストーリーの進行に合わせて自動的に解放される方が、今よりも難易度の調整が上手くいっていたように感じられた。


ただ、全体的な難易度の調整が悪いわけでは無いし、最終的には全ての仲間を解放する事が可能なので、そこまで進めば全く問題はない。



----------------------【良い点】----------------------

+ ステルスとアクション要素が豊富なストラテジー作品。

+ 魅力的で個性的な能力を持ったキャラクター達。

+ 自由度の高いステージ攻略。

+ パッド/コントローラーに最適化された操作周り。


----------------------【悪い点】----------------------

- キャラクターを解放する順番によっては、少々難しく感じる場合も。

- 操作性は最適化されているが、使用するボタンが多いので慣れるまでは戸惑う。

- 良くも悪くも、ゲーム面での過去作からの大きな進化は無い。


-----------------------【総評】----------------------

リアルタイムストラテジーにステルスとアクション要素をプラスしたユニークなゲーム性、攻略の自由度が高く、リプレイ性もある。メインのクリアややり込み等のボリューム面も申し分ない。

難易度は細かく調整が可能で、初心者も上級者も楽しめる作りになっている。


開発元の他の作品がそうであるように『Shadow Gambit』は全体的な完成度が高く、このタイプの作品が好き、あるいはプレイして見たいという方に手放しにオススメできる。


少しでも本作が気になったのなら、是非とも手に取って、呪われた海賊の一員となり、仲間たちと共に心躍る冒険に出よう。




レビュー動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらも参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=7z-e1Xevl-Y
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 17 August, 2023. Last edited 17 August, 2023.
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19.3 hrs on record (9.8 hrs at review time)
PS5 コントローラーを使用。クリア済み。


あらすじとゲーム概要
◆ 『インソムニアックゲームズ』が贈るハチャメチャアクション『ラチェット&クランク』シリーズの累計17作目となる作品がPCにやってきた。

銀河の征服をたくらむ悪のロボット『ドクター・ネファリウス』によって歪められてしまった次元を元に戻すべく、大きな心を持った我らが小さなヒーローである『ラチェット』と『クランク』がさまざまな惑星をめぐって奮闘する。

そして本作から登場するもう一人(?)の主人公『リベット』もまた『ドクター・ネファリウス』との戦いにその身を投じる事となる。


ゲームの概要に入る前に少し物語について解説する。
少々ややこしいのだが、物語的には本作は初代『ラチェット&クランク』リメイク/リブート作品である2016年に発売された『ラチェット&クランク THE GAME』の続編では無く、2013年に発売された『ラチェット&クランク INTO THE NEXUS』の続編となる。

『ラチェット&クランク THE GAME』に関しては、3Dアニメ映画版の『ラチェット&クランク THE MOVIE』も公開されているので、気になったらチェックしてみて欲しい。なかなか面白い作品だ。


本題に戻ろう、過去作の物語や登場人物を知っているとお約束のギャグや展開がなんとなく予想できるシーンがあったりするが、ゲームを楽しむ上で過去作を必ずしもプレイする必要は無いので、ご心配なく。

本シリーズはそもそもコミカル、というよりもコメディな展開となっているので、本作から入っても全く問題はない。魅力的なキャラクターが多いので、単純に会話を聞いているだけでも楽しめる。


それではゲーム概要、アクション面に関してだが、様々な武器『ガラメカ』を使用しての派手な戦闘やステージ内のギミックを利用したプラットフォーマーアクション、いくつかの特殊なエリアの攻略、等々過去のシリーズを踏襲しつつ、爽快感を増した作りになっている

詳しくは次の項目から解説していこう。



豊富な武器とハチャメチャアクション
◆ 本シリーズお約束ではあるが、アサルトライフルやスナイパー、バズーカやボムの様な武器、本作にはバラエティに富んだ武器、通称『ガラメカ』が登場する。


これらは購入後にレベル上げや特殊な通貨を使用して強化を行う事も可能だ。武器のレベルを上昇させると威力だけでは無く外見も変化する点が面白い。

適当に使っても爽快感があるし、どれも有用ではあるが、様々な状況や特定の敵の種類に特化した『ガラメカ』もあるので、高難易度でプレイ時にはしっかりとしたTPS+アクションに特化した楽しみ方もできる。

巨大な敵やボス等も登場し、これらの武器を有効活用する事が出来るだろう。


ちなみに、新しい武器を購入する前にゲーム内で紹介動画を見る事が出来るのだが、非常にプレイヤーを煽るような紹介動画になっているので観てみよう。内容がコメディで面白い。


多くの方は『ラチェット&クランク』シリーズでのアクションのイメージは銃をぶっ放しているシーンだと思うのだが、実はプラットフォーマー的なアクションやその他のミニゲームも充実している。


プラットフォーマー要素は足場移動やレールグラインド、マグネットブーツを利用した特殊な足場移動等の過去作に登場したモノ以外に、本作では次元の裂け目を利用した移動が可能になった。

次元の裂け目を利用した単純な移動以外にも特殊な『紫の裂け目』を利用すると、所謂『チャレンジステージ』の様な場所に行くことができる。


ストーリー上で“プレイヤーが操作しながら”複数の世界と次元を跨いで移動する場面があるのだが、演出的にもアクション的にも最高に面白いので是非とも体験して欲しい。


ミニゲームでは特殊な乗り物で攻略するエリアや相棒の『クランク』を操作するといったお約束が登場する。こちらも十分に楽しめる作りだ。


概要の項目で登場した『リベット』というキャラクターを操作してプレイするパートも多いのだが、そちらに関しては別の項目で。彼女について今は、操作性やアクション性に関しては悪くないとだけ言っておこう。



グラフィックと爽快感
◆ 流石は次世代機向けに開発されたAAAタイトルと言うべきか、主人公『ラチェット』の毛がしっかりと“フサフサ”になっていたり、相棒『クランク』の自慢のピカピカのボディの反射、これが欲しかったというグラフィック表現が素晴らしい。

もちろん、各所の背景やテクスチャ、ステージの見た目の作りや水の表現など、グラフィック面はあらゆる面でAAA作品と言えるようなクオリティとなっている。


その様なパッと見の部分だけでは無く、実は本作のグラフィックの進化はゲーム性に関わる重要な部分にも影響を与えている。それが何かというと、“爽快感”だ。

例えば序盤のエリアでは観客で埋め尽くされた会場を移動する事になるのだが、観客であるNPCの数が非常に多く、見ているだけでも爽快だ。

アクション的な部分では、箱や敵、その他のオブジェクトを破壊した時の破片の散らばり方や量が凄まじく、破壊のカタルシスをプレイヤーに与えてくれる。レンチで箱を破壊したり、銃を撃ちまくるだけでも楽しい。


アクション部分ももちろん重要ではあるが、爽快感は本シリーズで重要な要素だ。そこをしっかりと開発側が理解し、昇華している点はプレイヤー的にありがたい。


PCプレイヤーが気になるであろうグラッフィク周りの設定に関しても、かなり細かく設定が可能となっているので、当然常識の範囲内になるが、低めのスペックでプレイする方でも問題は無いはずだ。


余談だが、流石は『フォトモード』が充実している事でも有名な『Marvel's Spider-Man』シリーズの開発元と言うべきか、プレイヤーが自由に撮影できる『フォトモード』の作りも良いので、スクショを撮って遊ぶのが好きな方は色々と試してみると良いだろう。



豊富なやり込み要素
◆ 『ラチェット&クランク』シリーズといえば、豊富なやり込み要素だが、本作もその点では変わっていない。


詳しく解説すると長くなるので簡潔にまとめると、ボルトなどの通貨集め、各武器のレベル上げ、隠し/収集系アイテムの探索、周回要素等々、本作も相変わらずのボリュームとなっている。

取り逃したアイテムはマップで表示されるし、物語を進める事で未探索のエリアのアイテムを表示してくれる道具を入手する事もできる。親切設計になっている。



いくつかの気になった点
◆ 本作に関しては大きな不満点が無く、悪い点と言うほどの物はなかった。

ただ、気になる点が無かったわけでは無いので、そちらに関して参考になるように、この項目で指摘させてもらう。


アクション 全体的なアクション面での気になった点としては、別の項目で書いたように本作では『リベット』という新しいキャラクターが登場し、彼女を操作する場面が多いのだが、ラチェットと使用感が殆ど変わらない。

良くも悪くも、もう少しプレイフィールに違いを持たせても良かったかもしれない。物語を通してのキャラクターの内面的な成長や魅せ方自体は上手くいっているだけに、非常にもったいない。


グラフィック あえてグラフィック表現について穿った事を言うならば、一部の動的オブジェクトの反射表現はその他のオブジェクトと比べてあっさりした表現になっている。ただ、これは仕様が無いとも言える。あくまで、違いについて言及している形だ。


それに加えて、グラフィック面というと少し語弊があるが、本作はPS5の特徴でもある高速ロードを可能とするSSDを利用した表現が随所に散りばめられている。
特に顕著なのが次元の移動だ。こちらに関しては、PC版はプレイしている環境によってはロードが発生する可能性もあるので注意しよう。

特に低速なHDDでは一部のエリアでのロードが多発し、それによるカクツキが発生する事をほぼ回避できない。


やり込みとボリューム ボリューム面での問題点としては、やり込み系をカウントしない場合はメインストーリーは短めという事ぐらいだろう。
直近で発売された多くのAAAタイトルがそうであるように、本作もメインは短めとなっている。ストーリーが面白いだけに残念だ。


細かいバグ チュートリアル関連でポップするウィンドウが消えない事がある。惑星の移動やムービーシーンを挟んだり、ゲームをロードすると解決する。


といったような、今あげた四つが気になった点だ。それ程大した不満点ではないのだが、参考になれば何よりだ。

また、こちらはPC版のみ、かつ本レビュー投稿時点での問題である事は前置きしつつ、実は使用しているGPUドライバーによっては時たまクラッシュが発生する。

GeforceシリーズのGPUを使用しているならば、最新のドライバーならば大丈夫らしいのだが、現在公開されている最新のNvidiaのドライバーに問題があるので更新する事はオススメできない。
ゲーム側というよりも、別の問題に感じられたので、上では挙げなかったがこちらも購入の参考にして欲しい。



----------------------【良い点】----------------------

+ 進化したグラフィック表現による破壊する爽快感の増加。

+ コメディなストーリーとキャラクター達。

+ 唯一無二のゲーム性。

+ 豊富なやり込み要素。


----------------------【悪い点】----------------------

- やり込み要素を除くと、ボリュームは少なめ。

- エリアによっては見えない壁があり、素晴らしいグラフィック表現も相まって、通れないという事に違和感を覚える。

- 良くも悪くも、使用しているキャラクターによる違いが殆ど無い。

- 過去のシリーズから大きな変化/追加要素は無い。


-----------------------【総評】----------------------
コメディなストーリー、とっつき易く爽快なアクション性、豊富なやり込み要素は歴代シリーズを踏襲しつつも、『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』は確かな進化を果たした傑作に仕上がっている。

頭を空っぽにしてストレス解消にプレイするのはもちろん、高難易度を選択して純粋にアクションとしても楽しめる。

過去のシリーズから大きな追加要素は無いものの、確かな次世代作品の息吹を感じられる本作は爽快なアクションを求めているプレイヤーにオススメだ。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=ZJqd_8tDrkY
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 26 July, 2023. Last edited 28 July, 2023.
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あらすじとゲーム概要
◆ 古典的な作品に影響を受けて開発された、2Dアクションプラットフォーマー。主人公の『リョウスケ』を操作して、魔王『ヴィシャス』の野望を阻止するのだ。


主人公の『リョウスケ』は、昼間は普通の高校生として生活をし、夜にはスポーツスターの仲間たちと共にヒーローに変身して、スポーツで身に着けたスキルを駆使して悪党から街を守っていた。


そんなある日、主人公は仲間の一人『サキ』から『エース』隊長が大変な事になっているからと、学校へ急いで来るようにと連絡を受ける。
学校に駆け付けた主人公は、先に来ていた仲間たちと合流し、突如異界からやってきた魔王『ヴィシャス』とその手下と対面する。


魔王はヒーロー達を攻撃するものの、主人公だけはその攻撃を自慢のバットで何とか跳ね除ける事に成功する。
だが、主人公以外の仲間は攻撃に込められていた魔王の力によって洗脳されてしまい、主人公自身も魔王の統べる異界へと飛ばされてしまう。

右も左も分からない異界で、主人公は喋るカラス『ガロウ』と出会い、彼と共に他の仲間達を助け、魔王の野望を阻止する事を決意する。


というのが大まかな本作のあらすじとなっている。ちなみに、ゲーム開始時に『スピードラン』モードを選択する事ができ、こちらを選択するとカットシーンや会話が挟まらないタイムアタック向けの仕様でゲームを開始できる。


本題に戻ろう、ゲーム進行はステージクリア型の2Dアクションプラットフォーマーとなっており、ステージを選択して、最後に待ち構えるボスを撃破する事でステージクリアとなる。
いくつかのステージをクリアする事で、新しく他のステージが解放されていく仕組みだ。


基本的なアクションは『バットによる近接攻撃』『チャージでバットを投げる』『ジャンプ』といった具合だ。


少々特殊なアクションとしては、主人公の特徴でもある『バット』を使用して、敵の攻撃を跳ね返す事が出来る点だろうか。
また、チャージを行って投げたバットを踏むと、追加でジャンプができる。正確には上へと主人公が撃ち出される格好になる。


これらのアクションにプラスして、ボスを撃破する事で新たな技や能力を習得する事が可能だ。ボスを撃破する事で入手できるこれらの技が、本作のゲーム性を全体的にスムーズに進めるための重要な役割を担っており、そちらについては次の項目から解説しよう。



古典風現代作品なアクション性
◆ 『Bat Boy』はその古典的な作品を彷彿とさせる外見とは裏腹に、良い意味で現代的な操作性とアクション性を備えている。
細かい部分の操作性としては、空中でキャラクターの進む方向を変更できる等があるが、今回はメインに関わる部分を解説しよう。


古典的な作品では、発売当時のハードの性能やコントローラーの仕様/ボタン数など、様々な要因からアクションや操作性が制限/限定されていた部分が多い。


例えば、誰もが名前を知る有名な2Dアクションプラットフォーマーである『ロックマン』シリーズでは、ボスを撃破する事で特殊武器を入手/使用可能なのだが、ポーズメニューから、あるいはボタンを何度も押して目的の特殊武器に切り替えて使用する必要がある。

この切り替えの仕様は手間が掛かるし、アクションのテンポを損なってしまう。


こういった作品の様に、本作『Bat Boy』でもボスを撃破する事で新しい技や能力を入手出来るのだが、昔の作品では問題であった“技/武器の切り替え”については改善されている。

技は入手後に対応したボタン、あるいはボタンと方向キーの組み合わせで瞬時に、直感的に発動する事が出来る。
そのため、ゲームテンポを損なわず、アクション作品で重要となる流動的なゲームプレイを体験できるようになっている。


ちなみに、技は『スタミナ』を消費する事で発動できる。スタミナはチェックポイントを通過するか、道中で見つかる回復アイテムを入手する事で回復可能だ。

これらのアクションはボス戦でも遺憾なく発揮され、初見でも技を組み合わせて直感的に敵の攻撃を避けたり、追撃を行えるようにできている。


こういった操作性やアクション性から、本作は古典風作品というよりも“古典風現代作品”と称した方が正しいだろう。



ステージ構成とプラットフォーマー要素
◆ ネタバレになるので正確なステージ数は明記しないが、本作に登場するステージはどれも個性的で、配置されている敵とギミック、ステージ毎のテーマや構成はしっかりとしている。


難易度曲線も上手く作られており、ゲームを進行していく事で徐々に難しめのギミックや、以前に覚えたアクションを活用する必要のある場面が登場するようになる。

ゲームの終盤まで進めば、以前に登場した敵やギミックを組み合わせた“応用編”を攻略する機会もある事だろう。


ちなみに、ボスを撃破する事で入手できる技と能力を活用する事で、簡単にクリアできる仕掛けや地形も存在する。
ただし、前述したように技を使用するにはスタミナが必要となるので、技に頼りすぎない様に気を付けよう。


技などを使用せずとも、基本的なアクションのみで攻略可能になっているので、途中で技を使用しすぎて、スタミナが切れていたとしても心配する必要は無い。



強化と探索要素
◆ 各ステージ内には、主人公の体力やスタミナの最大値を強化するためのアイテムが隠されており、ちょっとした探索要素が盛り込まれている。


ステージクリア型のアクションプラットフォーマーでは、特に古典的な作品では、得てしてこういった探索要素は面倒になりがちだ。

というのも、古典的な作品は自キャラの操作性が悪く、移動能力が制限されている事が多いのだ。そのため、何かを発見する事が出来るかどうかも分からないクリア済みのステージを再度プレイする事が億劫になってしまう。


そういった問題点については、本作をプレイ中には全く感じることは無いだろう。前述した『アイテムがあるかどうかわからない』という事に関しては、ステージ選択画面で未発見のアイテムがあるかを確認できるし、次に同じステージを攻略する時には主人公の移動能力が強化されているからだ。


移動能力の強化がどういう事かというと、序盤のボスを撃破する事で入手できる技は攻撃も兼ねた『空中ダッシュ』と『グラップリング』になっており、スタミナを気にしなけば多くのギミックや地形を無効化したり、素早く進む事が出来るのだ。


それ以外の部分でも、探索が面倒にならないような仕組みが取られている。アクションの項目で本作のアクション性を『古典風現代作品』と評したが、それは一部のシステムにも当てはまる。


例えば、他の作品では即死系トラップである『トゲ』や『穴』に落ちても、本作ではダメージだけで済んでしまう。つまり、探索中にミスを犯したとしても、ゲームオーバーにはならない。


そのため、ステージを素早く移動する事にストレスを感じる場面が無く、プレイヤーは心置きなく、技などを使用して移動と探索を行う事が可能になるのだ。

こういった要素を取り入れる事によって、このタイプの作品では問題となる『探索要素周りの面倒さ』を『Bat Boy』は上手く克服していると言える。


余談だが、前述した強化アイテムは、ステージ内に配置されている宝石型の通貨を一定数集めてお店で消費する事でも購入可能だ。
そのため、繰り返しプレイをするついでに通貨を貯めるという事もできるので、探索が無駄になるという事は無いだろう。



いくつかの気になった点
◆ 実は本作は完成度が高く、またアップデートも頻繁に行われているため、あまり大きな問題点を持っていない。

ただ、細かい点はいくつかあるので、それ等を挙げておこう。

①:いくつかのボス戦が単調。面白くないわけでは無いのだが、全体的に簡単な戦闘が多い。


②:クリアするだけであれば、ボリュームは少なめ。探索要素に関しても、殆どのアイテムを初見で発見/入手する事が出来るだろう。


③:いくつかの細かいバグが残っている。筆者がプレイした時には『梯子を登る時の挙動』『フレームレートの影響によるいくつかのバグ』が発生したが、その殆どは本レビュー投稿時点では修正されているようだ。



----------------------【良い点】----------------------

+ “古典風現代作品”なアクションと操作性

+ ボス撃破で入手できる能力をいつでもボタン一つで発動可能

+ 能力の入手による移動能力強化の影響で、ステージの探索/繰り返しプレイが楽


----------------------【悪い点】----------------------

- 一部のボス戦は単調で、やや物足りなく感じられる場合も

- クリアするだけであれば、ボリュームは少なめ


-----------------------【総評】----------------------
古典的な作品を彷彿とさせる豪華なピクセルアート風の外見とは裏腹に、現代的なシステムやアクション、操作性を兼ね備えた作品。

硬派な作品や高難易度を求めるならば少々方向性は違っているが、2Dアクションプラットフォーマーとしての完成度が高く、現代風なアクション性を好むゲーマーであればマストプレイな作品と言えるだろう。

本作が気になったのなら、本作を手に取り、ヒーローになって、個性的なステージを攻略し、攫われた仲間を助け出してほしい。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=6WEC5mrzftI
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
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Posted 30 May, 2023. Last edited 30 May, 2023.
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PS5 コントローラーを使用。クリア済み。



あらすじとゲーム概要
◆ 『ロックマンX7』風ハイペース3Dアクションプラットフォーマー。超高性能アンドロイド『DeLTA』を操作して、自らを強化しながら、迫りくる敵と戦おう。


物語の舞台は近未来。技術が進歩しつつも、自然と共存する“ソーラーパンク”な世界『Radia』。
この世界では共存と平和を謳歌する人々もいれば、一部の地域に圧政をしき、技術と資源を独占する『ヴァイパー・マスター』と呼ばれる独裁者の様な人物達も存在する。

圧政をしかれ、苦しむ人々を救うべく、プレイヤーは『ノア・シェルトン』博士によって作られた超高性能アンドロイドの『DeLTA』を操作して、『ヴァイパー・マスター』達を“説得”して回る事となる。


ゲーム性に関しては別の項目で詳しく解説するが、軽くさわりだけ。
本作は所謂ステージクリア型のアクションプラットフォーマーとなっており、ステージを選択して、好きな順番でクリアして進めて行く。


基本的な操作/アクションは『ショット/チャージショット』『剣による近接攻撃』『ジャンプ』『ダッシュ』となっている。
近くに敵がいると自動的に敵はロックオンされ、ショットは敵のいる方角へと飛んでいく仕様になっている。

これらにプラスして、ボスを撃破する事によって得られる特殊武器や、後述する強化パーツによるアクションなどが追加されていく形だ。


アクションを上手く組み合わせ、地形やギミックを攻略していき、ステージラストに登場するボスを撃破する事でステージクリアとなる。



ハイペースなプラットフォーマー
◆ もう一つのメイン要素である戦闘面については別の項目で解説するとして、『Protodroid DeLTA』最大の特徴はそのハイスピードな移動能力、それを活用できるステージ構成とプラットフォーマー要素にある。


基本的にステージとギミックは主人公の能力を活かすことで素早く攻略ができ、移動をしているだけで、プレイヤーに爽快感を与えてくれるような作りになっている。

足場から足場へと高速で飛び移りつつ、ギミックを攻略していく面白さをしっかりと出している点はプラットフォーマーらしくて好感が持てる。


また、ステージ内には強化パーツや技、自キャラの体力などの最大値を上昇させるチャレンジステージも隠されているので、気になったら探してみよう。
こういったチャレンジステージはその名の通り、挑戦的な内容になっている事が多いので、腕に自信のある方は楽しめるはずだ。

これらとは別に、ステージ内で入手できる通貨を使用して、いくつかのパワーアップアイテムを購入する事も可能だ。


ちなみに、『二段ジャンプ』や『空中ダッシュ』等の移動能力を追加/強化してくれるパーツも存在するのだが、基本的には無くとも問題ないようにステージが作られているので、無理に探す必要は無い。



影響元への愛
◆ ゲーム性とは少し異なっているが、『ロックマンX』シリーズのキャラクターをモチーフとした『キャラクターの外見変更スキン』などの要素、本作をプレイしていると様々なオマージュや小ネタから開発元が影響元である『ロックマンX』シリーズが好きだという事がしっかりと伝わってくる。

些細な事ではあるが、こういった姿勢は好感が持て、しっかりと評価したい。



余計な変更点
◆ 本作には戦闘面で大きな問題点があるのだが、それの本質を解説するには少々本作の影響元である『ロックマンX7』の説明をする必要がある。詳しくは長くなるので、問題となる部分だけまとめよう。


まず『ロックマンX7』は主人公である『X』が隠しキャラクター扱いになっている事はご存じだろうか。
主役が隠しキャラクター扱いという時点で色々と疑問に思うだろうが、そちらに関しては脱線してしまうので、詳しい情報は自分で調べて欲しい。


本題に戻るが『X』が隠しキャラクターになった理由は良くも悪くも色々とあるのだが、その一つは『X』の性質上、彼は『トレードマーク』とでも言うべき非常に強力な遠距離攻撃『チャージショット』を有しているからだ。

『チャージショット』は安全圏から一方的に、チャージが必要という事以外はデメリットも無く、敵を攻撃できる非常に強力な能力になっている。
それが3Dアクションになった事でゲーム性が変わってしまった『X7』ではさらに“強力”になったのだ。適当な場所に隠れつつ、撃ちまくれば良いわけだ。


ここで本作の話に戻るが、ここまで読んでくれている方の一部はもう察していると思うのだが、本作は『X7』系の作品で主人公は『チャージショット』を使う能力も持っているのだ。


そのため、『チャージショット』が強力になりすぎない様に制限が設けられており、エネルギーゲージの概念があり、これが切れていると『チャージショット』を撃てなくなる。このゲージは近接攻撃を敵にヒットさせる事で回復できるようになっている。


このシステムは上記した『X7』の問題点を克服するために取り入れらた要素だと思われるのだが、正直上手くいっていない。これから解説するが、正確には、ボス戦以外では上手く機能していないと言える。


まず、『エネルギー』という制限がある影響で、ボス戦ではこちらが一方的に遠距離から攻撃できない様になっている点は上手く機能している。
影響元とは異なり、戦闘中に遠距離と近接攻撃、それらをタイミングを見計らって使う事が出来るようになって、主人公の性能がしっかりとゲームとして成立している。


一方でこのエネルギーによる制限はステージ攻略中に大きな足枷となっており、プレイヤーにストレスを与えてしまっている。
想像して欲しいのだが、ステージ攻略中には大量のザコ敵が登場するのだが、『チャージショット』が制限されているため、プレイヤーは近接を混ぜつつ攻略する事になるわけだ。だが、そうすると攻略の足が止まってしまう。


前述したように本作はハイペースなプラットフォーマー要素が売りであるにもかかわらず、無理矢理に足を止める要素がそこら中にあるのだ。
もちろん、戦闘自体がダメという話ではない。この場合は本来のゲーム性と合っていない足止めが発生する事からくる“面倒さ”が問題となる。

特に初見ではどのタイミングでチャージショットを撃つべきか分からないために、ザコ敵にくぎ付けになり、ステージ進行を止められてしまう場面が多い。


この制限からくる問題は、本作がボス戦よりもステージ攻略自体が面白い作品であるだけに、同タイプの作品である『X7』の問題点を克服しようとして、完全に裏目に出てしまっていると言えるだろう。



細かい調整ミス
◆ 戦闘面やステージ構成に関してはその他にもいくつか問題点がある。一部のストーリーとゲーム性に関わるような、気になった点をいくつかだけ挙げよう。


①:ボスを撃破する事で入手できる特殊武器/能力を使用する必要性が殆ど無く、魅力に欠けている。


②:ボスの特殊武器/能力を使用する際に消費されるエネルギーゲージが『チャージショット』のゲージと共通しているため、迂闊に使用できない。


③:各ステージは『3エリア+中ボス+大ボス』、計5の区画に分かれているのだが、各ステージが悪い意味で異様に長い。チャレンジエリアも含めると更に長くなる。


④:全てのステージで登場するギミックや構成が似ており、背景が変わっただけのステージになってしまっている。ただの延長になっており、個性/テーマが欠けてしまっている。


⑤:明らかにゲーム性と合っていないような、こちらの動きを阻害/一時的に拘束するタイプのザコ敵が登場する。難しいとかでは無く、ゲーム性に合っていないために面倒な部類だ。


⑥:ストーリーに要素を詰め込みすぎてまとめ切れていない。そう見せたいわけでは無いとは思うのだが、主人公側が武力を背景に人々を無理やり従わせている格好になっている。


⑦:攻撃時のロックオンが自動であるため、実際に狙っている対象とは別の敵をロックオンしてしまう事が多い。


等が大きな問題点となる。ちなみに筆者がプレイした時点では『オプション設定』が存在しなかったのだが、本レビュー投稿時点では追加されている。



----------------------【良い点】----------------------

+ ハイスピードで移動可能なプラットフォーマー要素

+ 原作への愛


----------------------【悪い点】----------------------

- ゲーム性とイマイチ噛み合わないキャラクター性能

- 各ステージが長すぎるだけでなく、テーマやギミックが殆ど同じ

- 無理に色々と詰め込んで、まとめ切れていないストーリー


-----------------------【総評】----------------------
ハイペースなプラットフォーマー要素と原作愛は評価するが、それ以外の調整が可笑しなことになっており、本作の良い部分の殆どをダメにしてしまっている。

ストーリー面でも色々と詰め込みすぎた影響でまとまりがなく、本来は“善玉”である主人公達が見せ方の影響で可笑しな思想のヤバイ集団の様に映ってしまっている。物語の内容が散らかってしまっている。

ゲーム面ではせめて、ステージ毎のギミックや構成にもう少し違いがあれば良かったのだが、非常に残念だ。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=_USmhe1Wz0M
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
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Posted 29 May, 2023. Last edited 29 May, 2023.
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7.6 hrs on record
PS5 コントローラーを使用。前作&今作クリア済み。


あらすじとゲーム概要
◆ 見下ろし方視点の『ゼルダの伝説』ライク・アクションアドベンチャー。前作『The Sleeping King』から数百年後の世界を舞台にした今作では、主人公は復活したミノタウロス王に立ち向かう事となる。

今作は続編物ではあるが、物語は『劇中劇』となっており、『おじいちゃん』が孫二人にお話を聞かせている体で進行していく。そして、今作の『劇中劇』の物語は前作から数百年後という事もあり、あまり前作とは関係の無い話になっているので、今作からプレイしても困る事は無いだろう。

前作関連の話として、ちょっとした小ネタやサイドに関連した話が少しばかり登場する程度だが、進行を阻害するような要素は特に無い。


『おじいちゃん』の話す今作の物語では、喧嘩の絶えない姉弟の弟が復活したミノタウロス王に攫われ、無理矢理に後継者に選ばれてしまう。主人公でもある、姉の『リリー』は弟を助け出し、ミノタウロス王を倒すための冒険へと旅立つのだった。

このように、『おじいちゃん』が物語を語っている体でゲームは進行するため、これから何が起きるのかについての選択肢が時たま登場し、選択によって一部のイベントの出来事が変更される要素がある。
ただし、入手できる重要アイテムや物語の大筋は変更されないので、好きな選択肢を選ぶと良いだろう。


ゲーム進行は見下ろし型視点のゼルダライク作品そのもので、探索を行い、特定のアイテムを入手し、それを駆使してパズルやダンジョンを攻略して次のエリアへ、という基本を踏襲した作りになっている。

詳しくは別の項目で解説するが、戦闘周りも剣や盾、入手したアイテムや装備を活用して行っていく。非常にゼルダシリーズをリスペクトした作りだ。



アクション
◆ 剣を使っての攻撃や盾を使用しての防御、入手できる各種アイテムを利用した攻撃等々、従来のゼルダライク作品の基本を踏襲したアクション性になっている。


大きな違いとして、一部のアクションやアイテムを使用する際にはスタミナが消費されるというシステムが追加された。『矢/弾』が存在せず、代わりにスタミナを使用するわけだ。

特定の『弾』の代わりに、自動で回復するスタミナを消費するようになったため、戦闘面でアイテムを温存する必要が無くなり、戦闘の幅が広がった点は良い改善点と言えよう。


それ以外の点では、同タイプの作品と比較しても戦闘面では特徴に欠けるものの、必要最低限のアクションが揃っているので、気になる事は無いだろう。


探索とパズル要素
◆ ゼルダライク作品の魂とも言えるパズルと探索要素に関しては、アクションと同様に過去のゼルダライク作品で見たような基本を踏襲しつつも、いくつかの現代的な調整が施されている。


まず、探索面についてだが、このタイプの作品と言えば遠くに配置された“的の様な物”や探索中に発見する“破壊できそうな壁や岩”等が出てくるものだが、本作もそこは変わっていない。
だが、従来のゼルダライク作品では、そういった気になった場所でアイテムを使用していると『矢/弾』等が枯渇し、一時的にパズルや進行が出来なくなってしまう事もある。どこかでアイテムを補充する必要が出てくるのだ。

今作ではその問題が解決されており、アクションの項目でも触れたように『矢/弾』ではなく、スタミナを消費して道具を使用する為、それらを気にする必要が無くなった。気兼ねなく、気になった場所を『バクダン』で爆破したり、攻撃したりする事ができる。


小さな変更点に思えるかもしれないが、プレイ時の余計なファームや進行を阻害する要素が無くなる事によって、プレイがよりスムーズになっており、良い意味で大きな違いが出てくる。


パズル要素に関しては、オリジナリティのあるモノこそ殆ど登場しないが、頭を使ったパズルからアクションパズル的なモノまで幅広く登場する。
パズルを攻略すると特殊なSEも流れ、プレイヤーにより一層の達成感を与えてくれる。

ちなみに、メインを進める為に攻略する必要のあるパズルは優しめになっている。寄り道をしているとメインで登場したパズルの“応用編”とでも表現するべきモノも見つけられるので、パズル好きならば楽しめるだろう。

もちろん、こういったパズルを攻略するとご褒美として、いわゆる『ハートのかけら』等のアイテムを入手する事ができる。


ただし、いくつかのパズルは特定のアイテムを所持していないと攻略不可であるため、その場合はまた後で攻略しに戻ってくると良いだろう。

マップの各所にはファストトラベルポイントが用意されているので、探索時にはしっかりと見つけておこう。



洗練不足なアクションとボス戦
◆ 実は、アクション面とボス戦ではスタミナの概念を取り入れた事が裏目に出ている部分がある。

スタミナを消費する事によってアイテムを使用可能であるため、殆どの戦闘やボス戦では『バクダン』が異様に強く、他のアイテムを使用する機会が殆ど無い。

また、全てというわけでは無いが、特定のアイテムやギミックを利用して撃破するボス戦が少ない。このタイプの作品ではボス戦自体が一種のパズルの様な作りになっているモノが登場するのだが、そういったボス戦は殆ど無い。

そのため、全体を通してボス戦は少々物足りなく感じてしまう。



----------------------【良い点】----------------------

+ 本家をリスペクトした作り。

+ スタミナの概念を取り入れる事によって、よりスムーズでストレスの少ないゲーム性に仕上げている。


----------------------【悪い点】----------------------

- スタミナの概念を取り入れた事による、いくつかの問題。

- ギミックや特定のアイテムを使用した攻略が必要となるボス戦の欠落。


-----------------------【総評】----------------------
これといった特徴がなかったり、戦闘やシステムが洗練不足という問題点はあるものの、本家の問題点やいくつかの改善された要素を盛り込んでいる。

探索は面白いし、パズル要素を解いた時の達成感もしっかりと味わえるように作られている。見下ろし型視点のゼルダライク作品としては良作に仕上がっている。

ゼルダライクが好きだったり、このタイプの作品をプレイして見たいのであれば、是非、今作や前作を手に取ってみると良いだろう。

ただし、くどい様だが何かこれといった新しい要素があるわけでは無いので、その点には注意だ。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=_Yt2kuHndYg
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 15 May, 2023. Last edited 15 May, 2023.
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PS5 コントローラーを使用。クリア済み。


あらすじとゲーム概要
◆ 成長要素もある、ステージクリア型の2Dアクションプラットフォーマー。強大な支配者に立ち向かう力を身に着けながら、先祖より受け継ぐクリムゾンの血が流れる主人公『フリン』と共に世界を冒険しよう。


物語は、『クリムゾン』と呼ばれる力を受け継ぐ主人公『フリン』を中心に進行する。『フリン』は、彼の住む場所を守護する存在である巨大な狼に似た姿の『デックス』共に、いつもの様に散歩をしていると、謎の力を行使できる少女『ロジア』に襲撃される。

戦闘のさなか、『フリン』は『クリムゾン』の力に覚醒し、『ロジア』の撃退に成功する。だが、守護者である『デックス』の力の源『魂』を奪われてしまう。
魂を取り戻し、謎の襲撃者の目的を確かめるために、『フリン』は危険な冒険の旅に出る事になる。


映像面では、ゲームは滑らかで美しいピクセルアートが特徴的で、主要な登場人物達だけでなく、モブや敵キャラの動きも流動的で良く描かれている。同様に、背景やステージも素晴らしい書き込みだ。こういったステージ中に流れるBGMは極端に良い曲こそ無いが、場面にそった良質な楽曲となっている。


ゲーム進行はステージクリア型になっており、戦闘系のアクション要素が強めなプラットフォーマーとなっている。戦闘で使用可能な武器は物語が進み、主人公が新たな『クリムゾン』の力を解放していく事で、徐々にアンロックされていく。

また、敵を撃破したり、ステージを攻略する事で入手できる通貨を使用して、能力を強化したり、新しい技を習得する事も可能だ。



戦闘とアクション
◆ トレーラー等を見ると攻撃を連続で繋いでいく所謂『コンボゲー』を連想するかもしれないが、どちらかと言えば本作の戦闘はヒット&アウェイが基本となる。

コンボが全くできないわけでは無いのだが、殆どの敵はスーパーアーマー状態なので、コンボをキメるためには後述する方法で敵を無防備な状態にする必要があるのだ。

ただ、それによってバランスが悪かったり、ストレスを感じる事は無いだろう。というのも、プレイヤー側の回避行動がかなり優秀なのだ。敵は強力な攻撃を行う前に一瞬光るので、回避をするタイミングも分かり易いようになっている。


回避後は攻撃に転じるわけだが、近接攻撃だけでなく、遠距離攻撃をする事も可能だ。物語が進むと遠距離攻撃の属性を変更する事も可能になり、属性毎に『敵をスタンさせる』『一定時間ダメージを与える』等の効果があるので、回避や敵の攻撃をいなしながら、上手く戦闘に組み込んでいこう。


前述した敵を無防備にする方法についてだが、敵には通常のHPの他に耐久値の様なモノが設定されており、一定のダメージを連続で与える事で、敵を一時的に無防備な状態にする事が可能だ。
武器や技毎に、この耐久値に与えられるダメージ量が異なっているので、敵によって、あるいは状況によって武器や技を使い分ける事が重要になる。

技にはダメージや敵の耐久値を多く削れるような強力なモノが多いが、発動には敵を攻撃する事で蓄積されるゲージを消費する必要があるので、使い時を見極めよう。


また、物語を進める事で一時的に主人公の能力を大幅に強化する、所謂『スーパー化』も行えるようになる。ただ、こちらに関しては詳しく解説するとネタバレになるので、割愛する。


ザコ戦やボス戦は様々なシチュエーションが用意されており、最後まで飽きずにプレイする事ができるだろう。
特に本作のボス戦は主人公の操作性とゲーム性に合わせて『人型』の敵が多く登場し、どの戦闘もやり応え抜群だ。



プラットフォーマー要素
◆ ステージクリア型作品である性質上、戦闘だけでなく、ステージ内には足場移動やトゲなどの各種プラットフォーマー系のギミックが登場する。

いくつかのステージではギミックを利用して空を滑空しながら移動したり、“動物”に乗って移動するようなステージも登場する。

ステージ内には能力強化に使用可能な通貨や収集物も隠されているので、色々と探索をしてみると良いだろう。


ちなみに、ちょっとしたパズル要素も登場するが、メインを進める上でも、収集系のアイテムを回収するとしても、それ程難しいモノは登場しないのでパズル要素が苦手でも心配する必要は無い。


プラットフォーマー要素に関しては、新しい何かがあるというわけでは無いが、作り自体は良く、戦闘一辺倒にならない様にこういった要素やちょっとした寄り道が用意されている事は有難い。


余談だが、“寄り道”となるいくつかのステージでは、こういったプラットフォーマー要素を完全に廃し、敵が登場し、それらを倒していくだけのチャレンジ的なステージも登場する。



探索
◆ 前の項目で書いたように、ステージを攻略中に通貨を大量に入手できる場所や収集物が隠されている場所を見つける事もある。これらの収集物や通貨が手に入る場所などは探索や挑戦的な要素を攻略した際の“ご褒美”として上手く機能している。

ただ、実は本作では少々探索まわりに問題がある。本作は物語が進行する事で新しい能力が入手できるのだが、その能力を利用しないと攻略できない要素、正確に言うならば『初見で攻略/到達不可能な場所』が登場する。


分かる方にはメトロイドヴァニア系作品を想像して欲しい。ただし、大きな違いとして、本作のステージ構成やギミックはメトロイドヴァニア系作品の様な移動がスムーズに行えたり、当たりざわりの無いギミックばかりの作りではない事が問題となる。

当然だが、それは本作がアクションプラットフォーマーとして作られているからだ。プラットフォーマー要素がしっかりしているだけに、そういった再度探索をする要素がゲーム性と上手く噛み合っていないのだ。


改めて探索をする事自体が面倒な作りになってしまっている。現在の作りでは水増しとも取れるため、そのステージ到達時点で探索を行えば、攻略可能な作りの方が間違いなく良かっただろう。



一部アクションとボス戦
◆ 本作では武器を変更し、様々な技を使い、遠距離攻撃の属性を変更したりして攻略/戦闘を行う要素があるわけだが、これらの要素のいくつかは洗練不足な点も目立つ。


まず、前述したように技は基本的にゲージを使用するわけだが、初見では“どのタイミングで使用すべきか”が分かり辛い。というのも、基本的には強力な技は強敵のために温存しておく方が良いからだ。

そのために、初回攻略時には基本的な攻撃と回避のみで立ち回る事が多くなる。ザコ戦や道中での戦闘では、似たような攻撃方法ばかりになりがちだ。
戦闘中のバリエーションも増えるため、いくつかの技は基本操作に組み込んでも良かったように感じられた。


遠距離攻撃の属性に関しては、属性が増えてくる後半程、属性の変更と仕様が億劫になってくる。魔法は一方通行にしか変更する事が出来ず、例えば『魔法A』から『魔法C』に変更するには『魔法B』を経由する必要がある。スムーズに変更や使用を行うためのコンボキーやホイールメニューが欲しかったところだ。

また、色が変化するといった見た目や効果の変化が微々たるものなので、もう少し遠距離攻撃の根本的な性質が変わるような仕組みが欲しかった。


同じくボス戦に関しても、少々練りが足りなかった部分がある。アクションについての項目で書いたように、ボス戦自体はゲーム性と合った作りでなかなか面白い。
問題となるのが、ゲーム性にあまりにも“合わせすぎて”しまっているせいで、大型のボスや特殊なボス戦が無い事が挙げられる。

基本的には人型のボスばかりで、細かい点はともかく、攻略方法が似たようなスタイルになりがちだ。他の作品で登場するような特定部位を攻撃したり、ギミック付きの大型ボスを登場させても良かっただろう。



----------------------【良い点】----------------------

+ 高品質なドット絵と場面にそったBGM。

+ 緊張感のある戦闘。

+ 挑戦的で達成感のあるステージ構成とボス戦。



----------------------【悪い点】----------------------

- バリエーションの少ないボス戦。

- 面白みに欠ける属性システム。

- ゲーム性とあまり噛み合っていない一部探索要素。



-----------------------【総評】----------------------
いくつかのシステムは練りが足りないし、ゲーム性とあまり噛み合っていない探索要素こそあるが、『Flynn: Son of Crimson』は良質なアクションプラットフォーマーに仕上がっている。

滑らかで流動的に動くドット絵で表現されたキャラクターは素晴らしいし、戦闘はスリリングで達成感があり、ステージ構成も飽きさせない作りになっている。

アクションプラットフォーマーが好きならば、プレイして見ると良いだろう。




プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=Gl64n5iF-Jg
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 14 May, 2023. Last edited 14 May, 2023.
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PS5 コントローラーを使用。クリア済み。


あらすじ&ゲーム概要
◆ 『Dishonored』や『DEATHLOOP』等の名作で有名な『Arkane Austin(アーケイン スタジオ)』の新作。
たった一人で、もしくは仲間と共に戦うルーターシューター系オープンワールドFPS。特殊な能力を持った生存者を操作して、吸血鬼たちを駆逐せよ。

本作の舞台はタイトルでもある、マサチューセッツ州の島にある街『REDFALL』となっている。この島は、とある企業の実験によって生み出された超常的な力を持った怪物『吸血鬼』たちと、その信望者であるカルト教団が支配している。
物語開始前に、船で島の脱出を試みた主人公達だったが、強力な吸血鬼に阻まれ、脱出は不可能となった。同じく、その吸血鬼の能力の影響で島の外からの救援も望み薄という状況だ。


以上の様な物語の流れから、ゲームの目的は島を支配している強力な吸血鬼たちを滅ぼし、無事に島を脱出、あるいは取り戻す事だ。


能力の違いについては別の項目で解説するとして、プレイヤーは能力の異なる四人のプレイアブルキャラクターの中から一人を選び、物語を進めて行く。
語り部が主人公なので、いくつかのナレーション自体は変わるが、物語自体はどのキャラクターを選択しても変わらないので、好きなキャラクターで始めると良いだろう。

また、ゲーム開始画面から新しくキャラクターを作成する事も可能なので、序盤をプレイして気にいらなかったら、別キャラクターで再度始めるといった事も可能だ。


物語は拠点となる建物でメインミッションを引き受け、攻略していく事で進行される。それらのメインミッション以外にも、サイドミッションやいくつかのアクティビティも用意されている。

キャラクターの成長やルーター要素に関しては、レベルアップによるスキルポイントの割り振り/スキルの強化、ルーターとしては各種武器や“アクセサリー”に特殊な効果(以下OPと呼ぶ)が付いているといった具合だ。



キャラクター毎の違い
◆ 協力プレイを前提に開発された節のある本作では、プレイヤーが操作可能なキャラクター達のロール(役割)が明確に決められており、それぞれの能力に特徴として表れている点が面白い。

各キャラクターは二つのアビリティ、大抵は攻撃用と移動用のアビリティを持っている。また、吸血鬼を撃破したり、特定の行動を取る事で溜まるゲージが最大時には必殺技(アルティメット)を使用可能だ。

キャラクター達の能力と特徴を軽く紹介すると以下の様になっている:


『ジェイコブ』:元軍人のスナイパーで、カラスを召喚して敵の位置を『マーク(ゲーム的には、敵はハイライトされる)』する能力を持っている。
また、透明になる能力も持っているので、ステルスからの不意打ちも強いキャラクター。必殺技は敵をロックオンして攻撃する技となっている。


『レイラ』:吸血鬼由来の能力を使用可能な女子大生。傘の形をした盾を作成でき、盾は解除すると敵を攻撃する衝撃波にもなる。移動系のアビリティとして、触れたプレイヤーを上空に打ち出してくれる柱の様なモノを作成可能。
必殺技は『吸血鬼』となった元カレを召喚して一時的に一緒に戦わせる技。


『デヴィンダー』:自称『未確認生物&幽霊ハンター』。敵をスタンさせる槍を投げる事が可能で、効果範囲も広め。転移を可能とするビーコンを投げる移動能力を持つ。
必殺技は周囲の吸血鬼を石化させるブラックライト。人間も一時的に怯む。


『レミ』:島の湾岸警備隊の一人。相棒のロボット『ブリボン』が敵を引き付けてくれる能力を持っている。いわゆる『デコイ』系の能力。攻撃技は『C4』爆弾。
必殺技は自分と周囲の味方を回復させるエリアを作り出す事。


上記の様に能力を見るだけでもキャラクター毎の役割が『回復』や『索敵』等の様にある程度区別されていると分かるはずだ。
プレイフィールが異なっているので、別キャラクターでのプレイや協力プレイでは楽しめるはずだ。



ビルドと取って付けたようなルーター要素
◆ さて、前の項目でキャラクターの違いについて解説したが、ルーター系作品としては習得したアビリティや装備のOP等の組み合わせで、所謂『ビルド』を変更して様々な楽しみ方があるのではないかと思っている方もいるだろう。

身も蓋も無い事を言うか、基本的にビルドは無いと思って良い。その理由は今から解説しよう。

まず、手始めに各キャラクターで習得可能なスキルは前の項目で紹介した『基本アピリティ二つ + 必殺技』の三つのみだ。これらは自動的に習得される。

アビリティはレベルアップ時に入手できるポイントをスキルツリーで消費する事で、強化可能だ。この時点で何となく察せると思うのだが、スキルツリーに用意されているスキルは上記のアビリティを強化するモノのみとなっている。

スキル自体の使い勝手は良くなるが、ゲーム性を変化したり、プレイスタイルが変わるほどの物はない。


では、ルーター系作品と言えば各種装備品に付与されている特殊な効果『OP』によるプレイやビルドへの影響が気になると思うのだが、こちらも最悪だ。

各種装備品には5種類のレア度があり、レア度毎に追加で一つ『OP』が付与される形だが、全てのOPは『攻撃力が上がる』『リロード速度上昇』『精度上昇』等の数値が上昇するだけの取って付けたような効果ばかりだ。


他の作品に登場する『レジェンダリー』枠の装備の様にゲームチェンジャー/プレイスタイルチェンジャーな能力は一切ない。
これらの要素から、装備品を集めるファームは意味が殆ど無く、ハクスラとしても下の下といった作りだ。


この要素を更に最悪たらしめている要素があり、それは本作では自キャラのレベルが上がると敵が自動的に強くなる仕様になっている事だ。

これによって自キャラのレベルが上がる、イコール『装備品を更新する必要がある』となる。前述したようにファームはまったくもって面白みがないし、レベルが上がった所でスキルポイントは得られるものの、ビルドの概念もほぼなく、プレイヤーは半ば強制的に装備品を更新するハメになるのだ。

レベルアップが実質的にデバフとなっているゲームはなかなかお目にかかれないが、この作品がその一つだ。


誤解の無いように少しだけ追加で解説すると、実際に自キャラのレベルに合わせて敵が強くなるハクスラ/ルーター作品は存在する。だが、そういった作品は自キャラのビルドや特殊な装備によって自分が強くなっていると実感できるように調整されている。
それが、上で挙げた理由もあり、本作には全くないのだ。



作業感の強い戦闘
◆ 前の項目で説明した理由から殆どの戦闘は、物語を進行する為だけに行っているようなモノである事は前置きしておくとして、その他の点でも戦闘は面白みに欠けている。

本作では通常の銃撃、能力を活用したり、ステルスを行う事が可能であるが、それらの殆どが調整不足で、形だけの作りかけの状態でゲーム内に放り込まれている。


まず、通常の銃撃だが、通常の人間とドンパチをする分には爽快感もあって良いのだが、こと『吸血鬼』相手に関してはスポンジを撃っているような感触でイマイチ気持ち良くない。

超常的な存在である事から怯みにくいといった事は問題ないし、別の作品でも良く見られる現象だ。ただし、そういった作品では視覚的なエフェクトやSEで爽快感を演出したりするのだが、そういった事は本作では行っていない。

唯一、UV照射武器等の吸血鬼専用武器使用時は少しこういった感触が緩和されるといった具合だ。

また、アビリティ/能力を使用した攻撃はピンキリだが、やはりエフェクトやヒット感の作りがイマイチな能力が多い。


ステルスに関しては説明が序盤で入り、あたかも戦闘における選択肢の一つとして提示されるが、『ジェイコブ』以外は無いものと思って良いだろう。
そもそも、本作においては遠くから敵をスナイパーで倒すならともかく、近づいて倒す、あるいは敵をすり抜けるメリットは殆ど無い。

なんなら、敵に見つかると周囲の敵が全て主人公を襲い始めるので、見える範囲の敵は倒しておく方が良いだろう。


戦闘で致命的な点がもう一つあり、それは敵AIの作りが稚拙である事だ。人間型の敵は戦闘中に壁に向かって銃を構えたり、プレイヤーとは明後日の方向を向くのは当たり前で、ショットガンを射程外から乱射してくる事は日常茶飯事だ。

射程外からの攻撃は少々厄介で、プレイヤーにヒットはしないのだが、敵が撃ってきている事からプレイヤーに『近くに敵がいるのか?』とゲーム性とは関係ない余計な確認を取らせる。大抵はこちらからも、敵からも視認できない場所にいる事が多い。

一部の敵がカルト集団である事は事実だが、別の意味で危険な人物達になっている。


全てでは無いが、吸血鬼側のAIにも問題があり、多数に囲まれているのでもない限りは、吸血鬼の周りをクルクル回りながらショットガンを連射する事で中ボス系の敵でも無傷で撃破可能だ。


これらの要素から戦闘周りの作りも“とりあえず形にした”だけという印象が強く、面白みに欠けている。



その他の細かい不満点
◆ ここまで紹介した以外にも作りかけの様な要素が多数登場する。全てを挙げるとキリがないので、直接ゲーム性に関わるような、気になった点をいくつかだけ挙げよう。


①:全体でオープンワールドのマップは二つ用意されているが、一度別マップへと移動すると、その周回では以前のマップには戻って来れない。当然、取り逃したアイテム/やり残したサイド等はプレイ/回収不可となる。
同じように、ラスボスを倒すと強制的に二周目が開始されるので、注意しよう。


②:協力プレイを前提に作られた節がある割には、クイックマッチを搭載していない。フレンドがいる方なら良いのだが、いなければオンラインマルチ(笑)となる。フレンドは別売りだという事を開発元は知らないようだ。


③:こちらの動きを阻害/拘束してくる攻撃を行う敵が登場する。おそらく、協力プレイを前提にした攻撃だと思うが、ソロプレイ時にはストレス以外の何物でもない。ちなみに、強いわけでは無い。


④:メニュー画面から開くマップ画面では、一部必要なUIが無い。また、操作性も異常に悪い。


⑤:ただでさえ挙動が可笑しい敵達ではあるのだが、たまにバグって更に可笑しな挙動を取る。サーカスで覚えたのだろう。


⑥:ストーリーテリングが稚拙で、物語のいくつかのテーマが異常に分かり辛い。ネタバレになるので詳細は伏せるが『人間にも怪物がいる』『元から内面が怪物だったものが、怪物の外見になっただけ』等といった『人間こそ真の怪物=人間の恐ろしさ』が一つのテーマなのだが、恐ろしく分かり辛い。


⑦:戦闘中や特定行動を取った時に自キャラが発言をするのだが、種類が少ない。同じセリフを繰り返すため、少々ストレスに感じてくるほどだ。


⑧:厳密には別の名称ではあるが、一部のサイドミッションはメインミッションを進めるために攻略しなくてはならない。メインミッションという表記で良かったのではないだろうか。


⑨:オープンワールドではあるが、アクティビティの種類が少なく、死に体の大きなマップになっている。ハクスラ周りの問題を抜きにしても、収集物こそあるが、探索する意味や要素は基本的にない。チェックポイントを見つけるぐらいだ。


⑩:アクティビティの一つに範囲内の敵を強化する、敵の拠点の様な『吸血鬼のネスト』という場所があるが、報酬のアイテムが他でも入手でき攻略する意味が殆ど無い。そのわりには、別のクエストと場所が重なっており、攻略しておかないと邪魔になので、半強制的に攻略する必要がある場面も。


等々、他にもあるがこのあたりでやめておこう。



最適化不足
◆ 最近のAAA作品ではお約束となった要素だが、本作も最適化不足となっている。ちなみに、筆者は自分ではプレイしていない事は書いておくが、本レビュー執筆時点ではコンシューマー版は30fpsでのみ動作しているようだ。60fpsモードは公式が追加すると明言している。


PC版の話に戻るが、環境にもよるが、かなり高頻度でfpsが上下する。そのおかげで、一部のシーンでは敵の頭などの弱点となる部位をエイムする事が至難となっている。

グラフィック周りの設定である程度改善する事は可能だが、全く変化しない場合もあるので注意だ。また、筆者の環境では1度しか発生しなかったが、クラッシュが多発する場合もあるようだ。


PC版の最適化周りに関しても、公式が改善すると発表している。



----------------------【良い点】----------------------

+ キャラクターの違い/役割がハッキリしている。


----------------------【悪い点】----------------------

- ルーターシューター系としては装備のOPが取って付けたような能力。

- キャラクター毎のビルドの概念がほぼない。

- 多くの敵は攻撃しても爽快感が無い。戦闘の仕組み/作りが稚拙。

- 致命的な最適化不足。

- 殆ど全ての要素が中途半場で、完成前に発売したような出来。


-----------------------【総評】----------------------
ストーリー、戦闘システム、ルーター要素、ビルド要素、協力プレイ、それらすべてが中途半端に実装されており、形だけの“魂の無い入れ物”の様なゲーム性になっている。


どの要素一つをとっても、別の作品でそれらを突き詰めた、あるいは特徴的な作品があり、あえて本作をオススメする事は出来ない。プレイ時に感じられるのは“楽しさ”では無く、“精神修行をしている”という感覚だ。

開発元の肩を持つわけでは無いが、全体的に本作の発売は納期に無理やり間に合わせた印象が強い。上で挙げた要素の全てがポテンシャルがありながらも、中途半端なのだ。


本レビュー執筆時点では、友人と協力プレイを行う予定でもない限りは、楽しみを見出すこと自体が困難な作品に仕上がっている。
購入を検討しているのならば、少なくともアップデートで最適化不足が改善されるまで待つことを強くオススメする。



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=N_r20grxnpc
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 8 May, 2023. Last edited 8 May, 2023.
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18.8 hrs on record (4.8 hrs at review time)
PS5 コントローラーを使用。前作&今作クリア済み。

※本作は『Star Wars』シリーズを題材とした作品となっており、そちらからの設定や用語が多数登場しますが、長くなってしまうため本レビューではそれらの解説を割愛させていただきます。


あらすじ&ゲーム概要
◆ 高評価を得たアクションアドベンチャー『スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー』の続編。前作から5年、主人公達の新たな冒険が描かれる。

前述したように、作中では前作から5年の月日が流れている。原作好きに分かり易く書くと映画『シスの復讐』から10年の月日が経過している。
ゲーム開始時のスタート画面から前作のストーリーの概要を説明するムービーを視聴する事が可能なので、前作を未ブレイの方は観ておくと良いだろう。ただし、あくまで概要になっている点に注意だ。


主人公は前作から引き続き『オーダー66』を生き延びた『カル・ケスティス』と相棒である『BD-1』となっており、彼ら以外の登場人物としては、前作で仲間となった『グリーズ』や『メリン』等も登場する。
もちろん、『Star Wars』シリーズからの有名なキャラクター達も何人か登場するので、ファンは必見だ。


余談だが、メインで登場するキャラクターたち以外にも遊びの要素があり、要所要所で登場する敵ドロイド等がたまに少し“ヌけた”会話をしている事もあるので、隠れて聴いてみると良いだろう。


肝心のゲーム進行は、ストーリーを追いながら、訪れた惑星で戦闘をしたり、探索をしながら進めて行く事となる。

詳しくは別の項目で解説するが、戦闘はソウルライクな要素をメインにしつつもライトセーバー戦やフォース等の『Star Wars』らしい要素を取り入れた戦闘を前作と同様に採用している。

探索面では主人公の能力を活かしたアスレチックから、フォースを利用したアクションパズルまで幅広く取り扱っている。


成長要素に関しては、技やフォース能力は瞑想場と呼ばれる本作のチェックポイントで習得/強化が可能だ

能力に影響は無いが、主人公の服装や相棒『BD-1』のカスタマイズだけでなく、戦闘に使用するライトセーバーの外見やビームの色をカスタマイズする機能もあるので、オリジナルのライトセーバーを作ってみると良い。



戦闘&アクション
◆ 本題に入る前に、本シリーズは全体的に難易度が高めに設定されているが、ゲーム開始時やメニューから難易度を変更する事が可能だ。ストーリーを楽しみたいが、アクションが苦手という方でも心配する必要は無い。


それでは、本題に入ろう。主人公である『カル』は前作で様々な試練を経て成長し、『パダワン』から真の意味での『ジェダイ』となった。

そんな彼は前作で習得した殆どのフォース能力や技を引き継いでおり、それらを今作の序盤から発揮する事が可能となっている。もちろん、強力すぎる技は最初は使えないし、能力のいくつかは今作向けに調整されている。


戦闘では引き続き、ガードやパリィ、回避が重要となるソウルライクな作品から影響を受けた調整が入っている。
それらのアクションに、本シリーズの特徴である『フォース』を絡めた戦闘は相変わらず自由度が高く、スリリングだ。


敵の攻撃力は高めだし、敵によってはこちらの攻撃をガードまでしてくる。複数の敵に囲まれてしまうと圧倒的に不利になってしまったりと、相変わらずのハードな戦闘だ。

だが、挑戦的な戦闘であるからこそ、攻略時の達成感も大きい。敵の攻撃を回避し、フォースでスキを作り、止めを刺すといったジェダイらしい戦闘を楽しめる。

特に今作では人型のボス戦が多く、主人公の能力をフルに発揮できる場面が多い。


ここまで解説した戦闘の仕組みが前作と全く同じかと言うとそうでもなく、前作からのアクションにプラスして、今作では新たなアクションも追加された。


厳密には『二刀流(デュアルセーバー)』や『ダブルブレード・セーバー』等、前作にもその“はしり”となるものはあったのだが、今作では“正式に”新たに『スタンス』という概念が登場する。

これは戦闘スタンス、武器や構えを替えて一撃特化にしたり、手数特化型の構えに変えるというシステムだ。
敵によって効果的なスタンスが異なっているので、前作の様におまけに近い要素では無くなっている。ガッツリ戦況を左右するので、状況毎に切り替えながら使うと良いだろう。


スタンス自体は瞑想場で二つまでショートカットに登録でき、何時でも切り替えが可能になる。普段使わないスタンスがあったり、使用しているスタンスでは対処し辛い敵が登場したとしても、基本的にはフォース能力で苦手なシチュエーションへの対処/弱点を補う事ができ、戦闘面のバランスは良く出来ている。


このスタンスの登場によって、前作の後半ではマンネリ気味だった戦闘やあまり意味の無い『デュアルセーバー』を使う理由が出来た点は素直にありがたい。
他の部分でもそうだが、しっかりと前作の問題点を克服し、より洗練されたアクション性になっている。


アクションについて解説したが、ゲーム的な部分だけでは無く、何よりもジェダイらしい動きができ、ファンにはたまらない。かくいう筆者も『Star Wars』シリーズのファンなので、主人公のカッコいい動きに見惚れてしまう事も。


これらのアクション、本シリーズではハードで達成感の高い戦闘面でのアクションが主に評価されがちだが、前作と同様に探索やパズルを解くためのアクションも面白い作りになっている。



探索とパズル要素
◆ 探索面でも二段ジャンプや壁走り等の様々なアクションを活用して広大なマップを探索する事となる。各所にはステータスを強化するアイテムが隠されており、探索は重要だ。

探索ではマップにマーカーを付ける事で、行きたい場所や気になる場所を分かり易くしてくれる機能もあるので、積極的に使っていこう。


パズル要素に関しては前作と同様に様々なモノが用意されている。地形を利用したり、フォース能力の行使が必要となる、本作独特のパズルが多く登場する。
ちなみに、パズルのいくつかは初回到達時点では攻略できないような仕掛けもあるので、そういったパズルに出会ったのなら、また後で戻ってみると良いだろう。
チェックポイント間をいつでもファストトラベル可能なので、心配する必要は無い。


全てがそうと言うわけでは無いが、パズルの多くはアクションパズル寄りの作りになっている。仕組みとしては3Dゼルダライクな作品で見るようなモノも。

前作と比べると流動的でゲームのテンポを阻害しない作りのパズルやアスレチックが多く登場し、物語を進める事で入手できる新しい能力もそれらのパズルを拡張するような仕組みになっている。

前作の問題点であった、物語を進める上で登場するいくつかのゲームのテンポを阻害するパズル要素は極力削られている。
誤解の無いように書くが、ボリュームや要素自体が削られているわけではなく、テンポが阻害されない様にそういった思考が必要となるパズルはサイドや探索で登場するようになったという事だ。


本題に戻るが、サブクエストやアクティビティの種類が前作よりも増えたため、今作のマップはよりイキイキとしている。マップ自体も広くなり、高低差がハッキリと分かる作りになっているし、かなり立体的な場所も多い。

このタイプの作品では探索をして発見する喜びや達成感が重要となるのだが、アクションが重要なアスレチック系の仕掛けだけでなく、パズル要素もあるので、探索まわりは贅沢な作りになっている。



戦闘と難易度調整
◆ 別の項目で説明したように主人公である『カル』は成長をしており、前作の能力を殆ど引き継いでいる。そのためか、前作の序盤の様に極端に難しい戦闘は減り、よりプレイがしやすくなった。


ただ、いくつかの戦闘では主人公が“強すぎる”と感じてしまう事もあり、やや調整が間違っているように感じられた。あくまで『ノーマル』にあたる難易度の話なので、簡単に感じられる方は少し難易度を上げてみると良いだろう。

主人公が『ジェダイ』である事から、強く見せたいのかもしれないが、ゲームとしてはもう少し調整をして欲しかったところだ。というのも、集団戦等は相変わらず難しめで面白い作りになっている。


また、これらの調整以外では前作でも問題であった不要な技が多い点も挙げあれる。主人公はスキルポイントを消費する事で新しい技やフォース能力習得できるわけだが、フォース能力はともかく、セーバーを使用した技の殆どは初期に習得しているもので十分だったりする。

この問題点は参考にしているであろう某“ソウルライク”作品でも同じ問題があるわけだが、こちらは改善されなかったようだ。

様々な技がある事自体はジェダイらしい動きをする事ができ、スターウォーズ好き、ジェダイ好きにはたまらない。
スターウォーズファンとしては最高なのだが、ゲーム面での評価としては本作には正直必要のない技が多い事も事実なので、今回は指摘させてもらった。


全体的に見ると、演出や爽快感を出す場面、挑戦的にする場面の調整が難しいのだろう。



最適化不足
◆ 本レビュー執筆時点では特定の環境によってはfpsの低下やクラッシュが発生する。

こちらに関しては開発元がDay1パッチを適用した事で大分改善されているし、今後もパフォーマンス関連の改善パッチを公開すると発表されている。


まず、筆者は配信をしながらという特殊な環境である事は書いておくとして、参考までに筆者の環境『CPU:i7 - 10700K RAM:32GB GPU:RTX3070』でプレイ時には、基本は60fps前後、場面や部分的に30~60fpsの間を上下するような形になっている。

ちなみに設定を中~高等にしても特にfpsの上下には影響が出なかったので、恐らく最適化不足による影響だろう。


また、SteamからのプレイでもEAのランチャーを立ち上げないとプレイできない点に関しては正直勘弁して欲しい。



----------------------【良い点】----------------------

+ 前作のフィードバックをしっかりと反映し、より洗練された各種システム。

+ 『Star Wars』好きにはたまらない要素が盛り沢山。

+ 達成感の高い戦闘と探索要素。


----------------------【悪い点】----------------------

- 調整不足が感じられる序盤の戦闘。

- ファンとしては嬉しいものの、ゲーム的に不要な技が多い。

- 本レビュー執筆時点では一部の環境での不具合や最適化不足。


-----------------------【総評】----------------------
前作である『スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー』の弱点であったやや単調なアクションやマンネリ気味な探索要素をしっかりと克服し、元から良かったところはそのまま引き継いでいる。細かいマップやUI等も改善された。


『Star War』ゲーム作品の『ジェダイ・シミュレーター』と言うジャンルが存在しているのならば、本作はそのジャンルで最高の作品と言えるだろう。

前作が好き、あるいは『Star Wars』ファンならば、このレビューを読んでいないで今すぐにでも購入してプレイするべきだ。

アクションや探索まわりの完成度も高いので、ソウルライクやちょっとした3Dゼルダライクパズルが好きな方にもオススメだ。


くどい様だが、何よりもファンにオススメだ。
是非、今作をプレイして遠い昔、遥か彼方の銀河系で始まる主人公達の冒険を体験しよう。

フォースと共にあらんことを!



プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=GiW6SC3RWpA
他にもアクションやメトロイドヴァニア系作品をSteamキュレータープラットフォーマーズで、ローグライク作品をローグライクゲーマーズで紹介しています。
良かったら御覧ください。
Posted 28 April, 2023. Last edited 1 May, 2023.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
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