『家へ帰れ、アニー』は、10月24日に開催されるIndie Horror Showcase[www.indiehorrorshowcase.com]（インディー・ホラー・ショーケース）に、新たな予告編とともに参加します！イベントのホストを務めるのはJohn Wolfe氏。最高のエンターテイメントを期待しています。『家へ帰れ、アニー』の他、『The Thing: Remastered』、『Clock Tower: Rewind』など、今後発売される数々のインディホラーゲームのトレーラーが登場します。


キャラクター制作のプロセスを少し紹介したいと思います。

私たちはまず、外見と性格の両面から、そのキャラクターの人生と、何によって今の人物が形成されたのかという大まかなアイデアからスタートします。その後、コンセプトアーティスト（アニーの場合はAntonia Klarićが担当）に大量のメモを渡して、私たちの言葉を美しいコンセプトアートに仕上げてくれます。

ムードボード


コンセプトの模索


アニーの最終コンセプトアート。今年のハロウィーンでアニーのコスプレをしたい人は良い参考になるでしょう 🙂


次に、iClone Character Creatorでキャラクターの3Dモデルを作成します。既存のベースを使い、コンセプトアートに基づいてアレンジします。キャラクターの服は一から作るか、3Dモデルショップで購入するかして、ニーズに合わせていきます。

これにより、キャラクターたちにリアルな動きを与えることができます。

製作途中 vs. 最終的なアニーの3Dモデル


キャラクターの表情アニメーションを実演。目の周りの皮膚が目と連動して動いていることに注目


最後に、キャラクターの表情と唇の動きを手動で作成し、声優の演技に基づいて顔をアニメーション化します。

ちなみに、私たちは登場するすべてのキャラクターにぴったりな声優を見つけるために、1,000人以上をオーディションしました。各声優の詳細については、リリース間近になったら改めて紹介しましょう。

『家へ帰れ、アニー』に登場するキャラクターの一部。ほとんどのキャラクターを秘密にしています。ゲームをプレイしながら自分で見つけよう。



私たちは、カンファレンスや見本市で披露できる、何か特別なものを作りたいと思いました（それと、オフィス用にクールな小道具も欲しかったのです）。昨年は、ゲームに登場する地下室を丸ごと再現してもらいました（チェーンソー付きで）。今年は『家へ帰れ、アニー』に特化したことをしたいと思ったので、マネキンを買ってきて、腕をもぎ取り、赤く塗りました。そして、SCP-R-354、通称「赤バケツ」を作るために、完璧なバケツを探しました。

SCP-R-354を現実世界で再現


ゲーム内でバケツシーンの後にどうなるのか、そして次に何が起こるのか、皆さんに見ていただくのがとても楽しみです。

今回の開発ブログは以上です。さて、私たちは作業に戻り、リリースに向けてバグ修正およびゲーム体験の安定化に全力を尽くしてきます！

Mladen Bošnjak
Misfit Village クリエイティブディレクター

今回の開発ブログでは、少し違った試みをしてみ用と思います。『家へ帰れ、アニー』に開発に携わる、すべての素晴らしい仲間のことを伝えるために、チームメイトと私のさまざまな功績を紹介しましょう。開発ブログの最後には、コラボレーターについても少しお話しします。彼らがいなければ、今作はこれほど良いものにはならなかったでしょう。


Petar、Josip、Mateja、Matthew、Mladen。山中に建てられた廃空軍基地にて（少しひねくれた、チームビルディングにはうってつけの場所）。


役割：クリエイティブディレクター

まずは自分の紹介から始めましょう。ビデオゲームは私の生きがいです！初めてゲームを見たとき、これこそが自分の作りたいものだと思いました。ビジュアルアート、音楽、そしてインタラクティブ性がミックスされたゲームというものに、私は完全に魅了されたのです。ゲーム開発だけが唯一の趣味でしたが、後に ドラムにも夢中になりました。スティックで物を叩くのは、ストレスの多いゲーム開発を補完するのに適していると思います。FPS、 VRゲーム、モバイルゲーム[onelink.to]を作り、数々のゲームジャム[misfitvillage.itch.io]に参加し、やがてゲーム制作が自分の生業になりました。不気味なものが大好きな私は、ネットでどんどん深掘りしていきました。やがて、ご多分に漏れず「SCP財団」に出会って恋に落ち、この世界を舞台にしたゲームを作らねばと思ったのです。『家へ帰れ、アニー』は、自分史上最も野心的なプロジェクトであり、非常に集中して取り組んでいる作品です。これまでに始めすべての全プロジェクトを完成に導けたのも、ひとえに一緒に制作した仲間たちのおかげです。そのため、今取り組んでいる『家へ帰れ、アニー』のチームについて少しお話しさせてください。


役割：リードプログラマー

優秀なチームには、スリルを求めるリードプログラマーが必要です。Matthewは、自由時間には格闘技をしたり、バイクでツーリングに出かけたり、飛行機から飛び降りたりしています（パラシュートは使っていると思います）。また、彼は私の二冊の本[www.amazon.com]の執筆に協力してくれただけでなく、Unity Asset Storeでアセットパックの公開[assetstore.unity.com]（他の人がゲームをより速く開発するために使えるコードのこと）も行っています。『家へ帰れ、アニー』の制作と並行して、どうやってこんなことをする時間を見つけているのか、私には見当もつきません。


役割：3Dアーティスト、環境アーティスト

以前は歯科技工士として働いていたMatejaですが、私が3Dモデルを作っているのを見て、「私のほうが上手にできる 」と思い、3Dモデリングのコースに申し込みました。ほどなくして彼女はチームに加わりますが、当時、『家へ帰れ、アニー』はまだ構想段階でした。Matejaは3Dモデリングに加え、環境アートや照明の仕事も担当しています。自然とテクノロジー、どちらのほうが好きなのか、彼女は決めかねています。その他、順不同ですが、ヨガ、メタル、パンク、ペットの黒猫トロ、植物（残念ながらすべて枯らしてしまう）、洞窟探検、そして日本も大好きです。

猫のトロ。


役割：作曲家、音響デザイナー

Petarの本業は、彼とMatthewと私がもともと出会ったザグレブの会社で、VRとARのアプリを作ること（shoutout to デルタ・リアリティ[deltareality.com]に感謝）。彼は副業として、『家へ帰れ、アニー』の作曲および音響デザインを行っています。バンドで演奏する時は、コントラバスを担当しています。彼はファイトクラブの一員だと思いますが、「ファイトクラブのことは決して口外できない」と言われましたね。


役割：ナラティブリード

Lovroが参加したのは、『家へ帰れ、アニー』のデモ版を仕上げているときでした。私たちは声優を探し、ディレクションしてくれる人を必要としていて、Lovroはまさにうってつけの人物でした。それ以来、彼は私と一緒にゲームのストーリーを考え、ほとんどの台詞を書いてくれました。『家へ帰れ、アニー』の登場人物は、デモ版からかなり増えたので、彼はキャスティングやディレクションをすることが多くなりました。また、彼は4人編成のインストゥルメンタルバンドMokuginでギターを担当しています。最近では、HRTが運営するクロアチアの国営ラジオ・テレビチャンネルのプレゼンターも務めています。車を運転していると、時々ラジオから彼の声が聞こえてくるんですよ。


役割：3Dアーティスト、アニメーター

Josipは、ここノヴスカの3Dアートコースに通いながら、インターンとしてMisfit Villageにやってきて、即座にチームと意気投合したため、プロジェクトに参加してもらうことにしました。彼はポケモンが大好きで、『Dylan Dog』のコミックの熱心なコレクターでもあります。『Dylan Dog』は、私たち全員が幼少期に親しんだイタリアのホラー・コミック・シリーズで、『家へ帰れ、アニー』の大きなインスピレーション源です。

これは私のコレクションの画像ですが、この10,000倍の量を想像してください。


役割：プログラマー

プログラマーにありがちなことですが、Stefanは自由時間になるとバイクであちこち走り回っています。彼は2匹の美しい犬を飼っていて、ハイキングが大好き。ホラーゲームを作っていないときは、その対極にある子供向けの教育ゲーム[themoopies.com]を作っています。

キコとヒロ。



メインチームのメンバーに加えて、『家へ帰れ、アニー』はコラボレーターや過去のスタッフなしには完成できませんでした。

Franjo Badurinaは、今作のデモのリードプログラマーでした。デモ版は、私たちのファンベースを見つけることから、私たちを全面的にサポートしてくれるパブリッシャーを見つけることまで、すべてのキッカケとなりました。
Antonia Klarićはアニーのコンセプトアートを手がけ、キャラクター開発とストーリーの多くのインスピレーションを与えてくれました。
Filip Harmは、ゲーム内のさまざまなドローイングや2Dアートを作成し、ゲームを数え切れないほどテストしてくれました。
Eni Talićは、モーションキャプチャーのデータを整え、手作りアニメーションの改良に力を貸してくれました。

声優陣に関しては、発売間近になったら個別に紹介することにしましょう。彼らは、一般のビデオゲームに登場する声優以上に、素晴らしい演技を披露してくれました。あなたが彼らの声を聴き、ゲームの感動的な場面で涙を流すのが待ち遠しいです😭

そしてもちろん、最大のコラボレーターは「SCP」の作家たちでしょう。彼らの物語世界は、アニーの旅を深く豊かなものにしてくれました。

『アニー』のリリースまでに、あと1回は開発ブログを書蹴ると思います。では、それまでお元気で！



Mladen Bošnjak
Misfit Village クリエイティブディレクター